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獅童主演でもう一つの「貝になりたい」【スポニチ】
1958年(昭33)に放送されたTBSドラマ「私は貝になりたい」のモチーフになった手記を執筆した元陸軍中尉・故加藤哲太郎さんの人生がドラマ化される。日本テレビ「真実の手記 BC級戦犯加藤哲太郎 私は貝になりたい」で、主演は歌舞伎俳優の中村獅童(34)。終戦記念特別ドラマとして8月24日午後9時から放送される。
過去4度にわたり映像化された「私は貝になりたい」は、高知県で理髪店を営む清水豊松が、戦時中に上官の命令で米兵捕虜を殺害しようとした容疑で、C級戦犯として処刑される物語。加藤さんの手記「狂える戦犯死刑囚」をモチーフに、橋本忍氏(89)が脚本を執筆したフィクションだ。
加藤さんは大学卒業後の41年に召集され、語学力を買われて捕虜収容所に配属。48年に逮捕され、捕虜の殺害に加わったとして絞首刑を言い渡された。しかし、父で作家の加藤一夫氏の友人らが嘆願運動を起こし、再審で減刑され58年に釈放。76年に病死した。
獄中で執筆活動を行い、53年にペンネームで発表したのが「狂える戦犯死刑囚」。その中で「生まれ変わるなら私は貝になりたい」としたためた。
今回は過去4作とは違い、敗戦後の逃亡生活や投獄など、加藤さんの激動の人生をドラマ化。日本テレビの佐藤敦プロデューサーは「無罪を勝ち取るまでの戦争裁判の理不尽さと、それと戦う精神力と家族の愛の姿に心を打たれた」と制作経緯を説明。主演には「生命力の強さ、生きることを真しに演じられる若手No・1の演技力」と獅童を起用した。
獅童のドラマ主演は、05年8月に放送されたフジテレビ「実録・小野田少尉 遅すぎた帰還」以来。今月4日に収録が始まり「役者みょうりに尽きる素晴らしい役をいただき、うれしさをかみしめています」。母校が加藤さんと同じ明星学園で「この役をやらせていただくことに運命的なものを感じます」とも話している。
映画でも「男たちの大和/YAMATO」(05年)など戦争作品が続き「今生かされている意味を熟慮し、戦争を知らない世代の方にも何かを感じてもらいたい。責任を感じつつ、精いっぱい演じたい」と意気込んでいる。共演は優香(27)、飯島直子(39)ら。
[ 2007年07月12日付 紙面記事 ]
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2007/07/12/05.html