★阿修羅♪ > ニュース情報5 > 379.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□史上初、受検者“ゼロ” 大相撲の新弟子検査 [産経新聞]
http://www.sankei.co.jp/sports/fight/070701/fgh070701000.htm
史上初、受検者“ゼロ” 大相撲の新弟子検査
日本相撲協会は1日、大相撲名古屋場所(8日初日・愛知県体育館)の新弟子検査に応募者が1人もなく、2日に予定していた検査を中止したと発表した。相撲協会広報部によると、各場所前に行われる新弟子検査の受検者ゼロは史上初めて。「情けない」「寂しい限りだ」。関係者やファンからは、相撲人気の凋落(ちょうらく)を嘆く声が漏れた。
力士を志す新弟子の数は、「若貴」ブームが去った平成10年ごろから減少傾向にあった。卒業や就職シーズンが重なる3月の春場所でも伸び悩みが続き、ここ8年は100人の大台に乗っていない。これまでの最少記録は、12年秋場所と昨年名古屋場所の1人。
先月26日には、5月の夏場所で初土俵を踏んだばかりの時太山(本名・斉藤俊さん)がけいこ中に倒れ、17歳の若さで死亡。全身にあざや擦り傷、肋骨(ろっこつ)付近の軟骨骨折があり、死因は「多発外傷によるショックの可能性」とされた。
初の受験者ゼロを受け、北の湖理事長(元横綱北の湖)は「名古屋場所はもともと(新弟子数が)少ない。希望者があってのことだから仕方がないだろう」と話した。
相撲離れが進む中、各部屋の師匠はスカウト活動に苦戦している。
中村親方(元関脇富士桜)は「スカウトはしているが、難しい状況にある。他の部屋も3月場所を目標に声をかけているが、それにしても寂しい限りだ」と嘆く。
3年前の1月に独立し、早くも20人近い弟子を率いている錣山親方(元関脇寺尾)も「根気よくやっていくしかない」と話す。錣山部屋には6月、体格に恵まれた入門希望者が見学に訪れたが、けいこの厳しさを目の当たりにして取りやめたという。親方は「本当は今回の新弟子検査を受ける予定だった」と残念そうに話した。
「時の流れだろう」。こう言い切るのは相撲ファンで作家の藤本義一さん。藤本さんは「国技とはいうものの、外国人力士が増えて国技ではなくなっている。野球やサッカーの影響もあり、少なくともこの20年ぐらいで相撲人気を支える根底は崩れた。悲しいし情けない」と話す。
その上で藤本さんは「相撲は興行なのに、魅力的なものを生み出す力がなくなっている。相撲協会の中で、魅力的なものにするための発案・発言をする人がいないことが原因だ。人気を取り戻すのには時間がかかるだろう」と分析した。
■新弟子検査 日本相撲協会が行う力士志望者の検査。中学卒業から23歳までの男子が受検でき、体格や健康状態を調べ、合格すれば力士として登録される。受検者の減少で平成13年、毎本場所前に行う「第1検査」のほかに、毎年3、5、9月の3回行う「第2検査」が新設された。第1検査の基準は身長173センチ、体重75キロ以上だが、第2検査は身長167センチ、体重67キロ以上に門戸を広げ、体力検査が加えられた。
(2007/07/02 01:32)