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http://www.technobahn.com/news/2008/200803051254.html
【Technobahn 2008/3/5 12:54】夏季に時間を早める夏時間(Daylight Saving Time)は欧米では省エネにつながるとして制度化されているが、夏時間を採用しても期待した程、省エネにはつながらないばかりか、却ってエネルギー消費量を増やしてしまうという事実が、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のマシュー・コチェン(Matthew Kotchen)教授を中心とする研究グループが米経済学会の会合で発表した研究成果によって明らかとなった。 研究グループはインディアナ州では2005年までは15の群でしか夏時間が採用されておらず、その他の群では夏季も標準時間を採用していたことに着目。その上で、2005年まで夏時間を採用していなかったインディアナ州の群を対象にして夏時間を採用する前のエネルギー消費量と、夏時間を採用した後のエネルギー消費量を比較。その結果として夏時間に移行した後の方がエネルギー消費量が増えているということが判ったとしている。 研究グループでは夏時間を採用した方がエネルギー消費量が増える理由として、夏時間を採用した場合には日照時間帯を有効に使うことができるため、電灯などのエネルギー消費量を減らすことが可能となるが、その一方、エアコンなどのエネルギー消費量は却って増大するため、全体としてのエネルギー消費量は夏時間を採用すると拡大すると推論している。 夏時間を採用するとエネルギー消費量は増えるという研究は、2007年にもヘンドリック・ウルフとライアン・ケロッグの2名の経済学者がオーストラリアの2つの群を対象に実証研究を発表していた。 夏時間は米国では元々、エアコンが普及していなかった第二次世界大戦中に導入したという経緯があり、エアコンが普及した現代社会においては本来の目的となるエネルギー削減の効果は持たず、却ってエネルギー消費量の拡大をもたらすものとなりそうだ。 |
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