★阿修羅♪ > 環境・エネルギー・天文板2 > 578.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
竹内薫『99.9%は仮説〜思いこみで判断しないための考え方』光文社新書‘06年から引用
「科学の定義は、カール・ポパーの「科学は、常に反証できるものである」というもの。ようするに、決定的な証明などということは永遠にできない、ということである。そこが、数学と科学の決定的な違いでもある」。
「「科学はすべて近似にすぎない」。科学と真理は、近づくことはできても決して重なることはできない。ある意味とても切ない関係である。…つまり、科学とはいちばん新しい仮説の集まりにすぎないのである」
「ビッグバンは宇宙の始まりではない。ビッグバン仮説は、ある意味で、ダーウィンの進化論に近いといえる(進化論は生物の起源についてはなにも触れていない)。なぜなら、宇宙の起源については黙して語らないが、その後の宇宙の発展は、ビッグバン仮説によってうまく説明できるから。…その後の物理理論の発展により、最初は量子宇宙のふるまいがあって、その後ビッグバンが起きて宇宙が膨張して現在にいたった、という説得力のある説明が優勢になってきた」。
「アインシュタイン以前は、「絶対空間・絶対時間仮説」と「エーテル仮説」があった。しかし、それは精密実験と合わなかった。そこでアインシュタインは、「相対空間・相対時間仮説」と「光速度一定仮説」を採用したのである。
アインシュタインの相対性理論は「科学革命」と呼ばれているが、そもそも科学革命というのは、このように、古い仮説を捨てて新しい仮説に引っ越す作業にほかならない」。
〔短足〕
日常生活(ミクロや光速に近い世界を除く)のなかでは、ニュートン力学に反する事象はまだ1件も見つかっていない。1件でも見つかれば、ニュートン理論は否定される。その意味でニュートン理論が科学理論として証明し尽くされているわけではない。無限にある自然現象のあらゆる事象にニュートン理論を適用して確認し尽くすことができないことから明らか。数学と科学の決定的な違いを指摘する所以であろう。
相対性理論についても同様。科学哲学の常識であろう。竹内氏は科学哲学の専門家でもある。
▲このページのTOPへ HOME > 環境・エネルギー・天文板2掲示板
フォローアップ: