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http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20071230/9165.html
2007年12月30日
立山・室堂(二、四五〇メートル)地域でひと冬に積もる雪の深さ「積雪深」が平均八メートルで、記録のある地域の積雪深としては世界トップ級になることが立山カルデラ砂防博物館(立山町)の調査で分かった。海岸から標高約三千メートルの立山まで直線で三十五キロという世界に例のない急峻な地形が生み出す現象で、来年秋に県内で開催される国際水文地質学会で発表する。県は世界文化遺産登録を目指す「立山・黒部」の文化的価値を裏打ちする材料として、文化庁にアピールする。
対馬暖流が流れ込む日本海沿岸は雪雲が発達しやすく、世界有数の豪雪地帯とされる。中でも立山・室堂一帯は積雪量が多く、雪が吹きだまるエリアは深さ二十メートルに及び、春の立山・黒部アルペンルートでは「雪の大谷」として人気を集める。
山岳地域の積雪は、風や地形の影響が大きく、室堂でも場所によって積雪の深さが一−二十メートルと大きく異なる。平均的な積雪深を探ろうと、立山カルデラ砂防博物館の飯田肇学芸課長らが、平成九年から調査を始めた。
室堂平で最も風や地形の影響を受けにくい平坦な場所を選び、毎年積雪深を測定。十四年に最高の九・三〇メートルを記録するなど、十年間の平均は七・九一メートルだった。雪の密度や重さから冬季の総降水量が三千ミリになることも突き止めた。夏の降水記録と合わせると年間で六千ミリを超え、こちらも世界トップ級だった。
同博物館によると、ヒマラヤや南極などの極地は、雪が解けずに残り続け、積雪の層自体は厚いものの年間の積雪深自体は一メートル程度。ヨーロッパのアルプスも安定して雪は降るが、積雪深は立山に及ばないという。
十七年からは、立山一帯の積雪深を把握するため、国土交通省立山砂防事務所の協力を得た。航空機で上空からレーザー光線を使い、一帯の積雪深も計測。今冬は室堂に積雪計を置き、どのように積もるかを探る。
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