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地球が約10万年間隔で氷期と間氷期を繰り返すのは、地球の公転軌道や自転軸の傾きの微妙な変化が原因との仮説を、東北大や国立極地研究所など日米欧の研究チームが南極の氷を使った過去の気候の解析で実証し、23日付の英科学誌ネイチャーに発表した。仮説は旧ユーゴスラビアの学者ミランコビッチが1920年ごろに提唱したが、過去の気候の精密なデータが得られず、1世紀近く論争が続いていた。論争に事実上の終止符を打ち、将来の地球温暖化予測にも役立ちそうだ。
同研究所の川村賢二助教(古気候学)らは、ドームふじ基地(日本)とボストーク基地(露)で掘削した氷に含まれる気泡から、過去36万年分の大気中の酸素と窒素の濃度比を解析。濃度比の変化は、南極の夏期日射量の変化と一致することを発見した。日射量は、地球の約10万年サイクルの公転軌道の変化などに伴い、太陽と地球の距離などが変わるために変化する。変化の時期は、地球の軌道変化などから計算でき、濃度比を指標に、氷が作られた時期の精密な特定が可能になった。
この結果を利用し、氷の分析から分かる気温や二酸化炭素濃度などの変化の時期を高い精度で特定。日射量の変化後、2000〜7000年遅れて南極の気温や二酸化炭素濃度が変化していたことを突き止めた。
地球は氷期と間氷期を繰り返し、過去36万年間では、現在は4回目の間氷期にあたる。いずれも日射量の変化をきっかけに氷期や間氷期が始まっていた。
川村助教は「日射量の変化が地球全体に及ぶ仕組みを明らかにし、人間活動が原因で起きる温暖化の予測精度の向上にも役立てたい」と話している。【田中泰義】
毎日新聞 2007年8月23日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070823k0000m040149000c.html
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