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大型草食恐竜の化石出土 福井・勝山 国内最大級【中日新聞】
2007年7月11日 夕刊
福井県立恐竜博物館は十一日、同県勝山市北谷町の中生代白亜紀前期(約一億二千万年前)の地層「手取層群」から、長さ約九十センチの国内最大級の骨格化石が出土したと発表した。大型の草食恐竜「竜脚類」の上腕部とみられる。種と大きさが特定されれば、この年代の同類の化石は世界的にも少なく、進化の過程を知る貴重な発見という。
同地層から切り出した縦約二メートル、横約一メートルの砂岩の端に縦約二十一センチ、横約二十五センチのこげ茶色の骨が露出し、反対の端にも骨のような跡があるため、全体の長さは約九十センチとみられる。
七月四日に発掘調査の事前準備として重機で地層を整える作業中、同館の柴田正輝技師が見つけた。
同館の東洋一副館長は「骨全体を取り出さないと恐竜の種類や部位は正確に特定できないが、大きさや形状から竜脚類の(肩からひじの間の)上腕部の化石ではないか」と推測している。
国内での竜脚類の骨格化石の出土は三重県鳥羽市など数例しかなく、いずれも種が特定されていない。
手取層群からはこれまで歯や足跡など約二十点の竜脚類の化石が見つかっているが、骨格が見つかったのは初めて。
東副館長は「福井で恐竜の発掘が始まって二十年。待ちに待った」と感慨深げに話し、「今後も化石が見つかり種が特定されれば、中国など大陸の竜脚類との進化の違いが比較できる」と説明。十四日から始まる県の発掘調査でのさらなる発見に、期待を寄せている。
化石は八月一日から三十一日まで、同館で一般公開される。
◆事例が少なく貴重
真鍋真・国立科学博物館研究主幹(古生物学)の話 恐竜の中でも草食性で首や尾が長い大型の竜脚類は、北半球では白亜紀に衰退しているため、骨の化石の発見事例が少なく、貴重な学術資料と言える。鑑定の結果、種類が特定され、他の骨格の化石も見つかれば、当時の生態なども知る大きな手掛かりになる。今後の現地での発掘調査に期待したい。
【竜脚類】 「史上最大の陸上生物」といわれる大型の草食恐竜群。首と尾が長く四足歩行が特徴。ブラキオサウルスやマメンチサウルスなどが知られ、推定全長が30メートル以上の種もいる。世界各国の主にジュラ紀(約1億6000万年前)の地層から化石が出土。国内では鳥羽市のほか、岩手県岩泉町と兵庫県丹波市で見つかっている。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007071102031585.html
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