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http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/hassinbako/news/20070128ddm002070107000c.html から転載。
発信箱:核より地球環境=広岩近広
暖冬である。確かに過ごしやすい。だが、異常気象の影響かもしれないと聞けば、それは気にかかる。
地球の温暖化を防がないと、やがては飢餓や熱帯病などに見舞われるという。平均気温が3度上昇すれば世界の1億人以上が新たに食糧難に陥るそうだ。上昇のデッドラインは2度以内との意見もある。
我に返って思う。生活習慣病の予防として体重を減らすべく努力中なのだが、2キロの減量に四苦八苦している。達成して安心したらすぐ元の数値に戻り、あれよという間にオーバーする。この繰り返しで、グレーゾーン上をさまよっているのが実情だ。
このままでは病気になると承知していても、差し迫っていないので「不都合な真実」から目をそらしている。飲み過ぎているな、と反省しつつも酒場で午前0時を迎えてしまう。生活習慣を好転させるのは容易でない。
さて温暖化問題だが、暗然たる近未来が横たわっているのではなかろうか。その予兆は異常気象にみられる。猛暑が続き、大洪水もあって、竜巻までも起きた、海外では熱波に大型ハリケーン……。地球の状態を人間にたとえれば、明らかにメタボリック症候群だろう。いや、もっとひどいかもしれない。
そんな地球環境なのだから、巨資を投じて核兵器の配備を競っている場合ではあるまい。このまま温暖化を放置して地球が自壊したならば、核の抑止力など何ら意味をなさない。大いなる徒費に終わる。そのとき宇宙人は、なぜ人類は互いに協力して地球の危機を回避しなかったのか、と嘆くことだろう。(編集局)
毎日新聞 2007年1月28日 0時36分
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