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http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20080204-01-0101.html
「東京・目黒」で勝てる?
2008年2月4日 AERA
東京5区といえば、目黒区、世田谷区の一部を擁する「山の手」の選挙区。
女性の社会参加が進んでいるといわれる土地柄である。勝算はあるのだろうか。
東京5区から2回当選し、前回の郵政総選挙で苦杯をなめた民主党の手塚仁雄前衆院議員(41)は、16年間にわたりほぼ毎日、選挙区内の駅頭に立っている。この1週間ほど、道行く人に声をかけられることが急に増えた。
「ゆかりさん、来るんだって?」
「負けないでね」
お隣7区(渋谷区、中野区)が地盤で初当選同期の「ミスター年金」こと長妻昭衆院議員からも言われた。
「佐藤さんが来るんでしょ。いつでも応援に行くからさ、呼んでよ」
●小杉元文相の地盤
男性支持者10人ほどから、こんな電話もかかってきたという。
「いやあ、今まで無関心だった妻が『今回は負けられないわ、がんばって』って言ってるんだよ」
いずれも自民党の佐藤ゆかり衆院議員(46)が、野田聖子衆院議員と競合する岐阜1区から東京5区に国替えする、との報道を受けてのことだ。
手塚氏は言う。
「もし本当に佐藤さんに決まって、彼女が選挙区内に立ったら、すぐに人だかりができるんでしょうねえ。そう考えるとストレスになるけど、東京で最も意識の高いといわれるこの地域で民主党が小選挙区で勝たなければ、政権交代なんておぼつかないから、責任を感じます」
東京5区はもともと自民党の小杉隆元文相の地盤。だが高齢に加え、夫人の自己破産、借金騒動などもあって、引退を表明した。
後釜としては、小泉チルドレンで比例単独出馬だった猪口邦子、大塚拓の両衆院議員の名前も挙がったが、
「猪口さんは小選挙区で勝負する気がないみたいだし、大塚氏は決まる前に選挙区に引っ越して小杉サイドの怒りをかってしまった」(自民党幹部)
知名度のある佐藤氏は、岐阜と同じ東海ブロックの三重や愛知などからも声がかかっていたが、小杉氏の長女と学校が同窓という縁もあって、佐藤氏が地盤を引き継ぐ方向で最終調整している。
佐藤氏は今でも週末には岐阜に戻り、支持者を回っている。自民党関係者によれば、2月11日に佐藤氏が地元で開く新年互礼会までには、正式に国替え先を決めたいという。
それはさておき、佐藤氏は東京5区で当選できるのだろうか。
「あれだけマスコミに出てるんだから、大丈夫だろ」
と自民党の選対関係者(もちろん男性)は事もなげに言う。小杉氏の後援会では婦人部の受けがいいらしい。
●「政策本位」で戦えるか
なるほど、男性と年上女性の評判はいいようだ。では、20〜40代の女性はどうだろう。
手塚氏に電話をかけてきた男性の「妻」はまさにその世代。記者の周囲の東京5区在住の女性にも複数聞いてみたが、未婚、既婚を問わず、あまり評判がよろしくない。
スキャンダルのイメージがぬぐえないからだろう。
アメリカの大学院を卒業し、外資系証券のエコノミストを務めた華やかな経歴を生かして、「政策本位で勝負したい」(周辺)という本人の意図はなかなか通じず、選挙前も、当選後も、男性問題が報じられた。
この「危険な香り」が果たして吉と出るか、凶と出るか。注目である。
編集部 秋山訓子