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http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2323070/2439383
【12月9日 AFP】世界保健機構(World Health Organisation、WHO)は6日、医薬品の投与が適切でないために、予防可能な疾病であるにもかかわらず年間数百万人の子どもたちが死亡しているとする声明を発表した。
それによれば、2007年に死亡した5歳未満の幼児1000万人の約3分の2は、小児薬を適切に投与されていれば生存できたという。
声明は、「子どもは成人と代謝が異なるため、医薬品の投与も別にする必要がある。子どもの年齢、健康状態、体重などを考慮して開発された小児薬を投与しなければならない」としている。
WHOで医薬品政策などを担当するHans Hogerzeil氏は、そうした小児薬の入手を容易にすることに加えて、さらなる医薬品の調査や開発の必要性も強調した。
WHOはすでに4-6年計画で、小児薬開発・供給問題に取り組んでいる。その一環として、開発分野におけるさまざまな研究を実施するほか、新薬の登録手続きの簡便化や規制緩和、薬品の有効性の向上、ならびに治験の透明性確保を目指している。
小児薬の不足は、途上国でとりわけ顕著だ。途上国では、下痢のように簡単に予防できる疾患でも子どもたちが大勢亡くなっている。下痢は経口補水塩の摂取と亜鉛の補給によって容易に治療できるが、大手医薬品会社は先進国での需要の低さを理由に、そうした医薬品の開発に前向きな姿勢を見せていない。
WHO事務局長補佐のHoward Zucker氏は、各国の医薬品会社、政府、保健機関に対し、小児薬の開発と供給の優先順位を高めるよう呼び掛けている。(c)AFP