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仏極左が急進大衆新党を結成へ 2007/09/20
トロツキズムを掲げるフランスの極左政党「革命的共産主義者同盟」(LCR)のオリヴィエ=ブザンスノ党首は17日、同党を発展的に解消して、急進大衆新党を結成する用意があると語った。日刊紙「ルモンド」インターネット版の報道によれば、ブザンスノ氏は記者団に対して、「反資本主義で、半ゲバラ主義で、半自由主義の新党を創る」と発表した。ブザンスノ氏は「既存の左派が危機的状況に直面している中で、ラディカルな新党を創る余地は十分にある」と述べ、「今年の大統領選と下院議会議員選挙を戦って、プロレタリアによる若々しい政党が必要だと痛感した」と語った。
ブザンスノ氏は現役の郵便局員で、2002年春のフランス大統領選挙に27歳の若さにしてLCR公認で出馬して、同党史上最高の121万0562票(4.25%)を獲得して善戦した。今春の大統領選挙ではマリー・ジョルジュ・ブュフェ「仏共産党」議長や反グローバリズム運動の闘士ジョゼ・ボヴェ氏、アルレット・ラギエ「労働者の闘い」党首など他の左派候補が2%にも得票率が達せず大惨敗した中で、「僕らの人生は彼らの収益よりも価値がある!」をスローガンにしたブザンスノ候補は上位から5番目の149万8581票(4.08%)を得て健闘した。
ブザンスノ氏が党首のLCRは1930年に結党された「フランス共産主義同盟」の系譜にある極左政党で、反スターリニズムを掲げる第4インターナショナルにつらなり、議会制民主主義に則った政治を尊重している。国政選挙や地方選挙には積極的に候補者を立て、今年6月の下院議会議員選挙では577ある選挙区のうち、当選者はゼロだったものの492人の公認候補を擁立した。
LCRはトロツキズムから脱却して、野党第一党の社会党に満足しない左派層に浸透する大衆政党を創る方針で、国民的人気の高いブザンスノ氏を顔に立て、清新なイメージの党にする意向だ。新党は仏政界の地殻変動を起こすのか?動向に注目が集まっている。
(及川健二)