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http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2273707/2053720
【8月29日 AFP】エイズ(HIV/AIDS)患者が生き埋めにされているとの報告が寄せられたパプアニューギニアで28日、警察および保健当局が調査を開始した。
政府機関、国家エイズ評議会(National Aids Council)のRomanus Pakure氏は、警察当局と保健当局者が生き埋めの報告があった地域に向かっていると語った。
ソーシャルワーカーのMargaret Marabe氏は27日、首都ポートモレスビー(Port Moresby)で記者団に対し、へき地の村で、容態が悪化したエイズ患者の男性3人と女性2人を親族が生き埋めにするのを目撃したと語った。生き埋めにされた患者らは泣き叫び、親族の名を呼びながら助けを求めていたという。
Marabe氏は、ボランティア団体「Igat Hope」の職員で、エイズに対する意識を高めるキャンペーン活動のため、南ハイランド(Southern Highlands)州に5か月間滞在していた。団体名の「Igat Hope」は、ピジン英語で「I've Got Hope」を意味する。
同氏によれば、患者の親族らは、感染を恐れて生き埋めという措置をとったのだという。
パプアニューギニアは、アジア太平洋地域全体で最も深刻なHIV感染拡大の問題を抱えている。一例目が確認された1987年以来、感染者数は劇的に増加している。
政府当局は、同国のHIV感染者は全人口約600万人の2%だとしているが、非政府組織(NGO)やボランティア団体の職員は、実際の感染者数は政府の予測を大きく上回ると考えている。
オーストラリア国際開発庁(Australian Agency for International Development、AusAID)が発表した予測される最悪のシナリオによれば、HIVのまん延によってパプアニューギニアでは労働人口が年間12.5%減少し、経済的損害は年間12億5000万ドル(約1430億円)に上るという。
Igat HopeのAnnie McPherson氏は、農村部でのエイズ教育が試みられているものの、国家エイズ評議会は十分に対応できていないと語る。 (c)AFP/Richard Kumul