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生活は?9条は? 憲法61歳 各地で集会 『守る』『変える』街で賛否
(東京新聞)2008年5月4日 朝刊
六十一回目の憲法記念日の三日、各地で護憲や改憲を訴える催しやパレードが行われ、大勢の参加者が憲法や平和への思いを語った。憲法九条を守ろうというアピールのほか、格差や貧困と闘う人々は「生存権」を訴えた。改憲派の集会では、国会議員らが「押しつけの憲法を改正しよう」と気勢をあげた。
憲法九条を「守る?変える?」−。ボードにシールを張って賛否を表す街頭投票が三日、JR三鷹駅前であった。市民団体「とめよう戦争への道!百万人署名運動」三多摩連絡会の約十人が通行人に投票を呼び掛けた。
「守る」にシールを張った武蔵野市の看護師汪和子さん(37)は「戦争に正義はない」。夫の鍼灸(しんきゅう)師徳慧さんは「制約を外すと自衛隊が戦争へと突き進んでしまう」と話した。
武蔵野市の高校一年の男子生徒(15)も「アメリカみたいになりそうで怖い」。女子生徒(15)は「憲法は授業でやったけど、深く考えたことはなかった。戦争はしてほしくない」ときっぱり。
「変える」にシールを張った三鷹市の会社員赤羽宗次郎さん(53)は「世界情勢を見れば日本がこのままでいいはずない」。日野市の主婦平野美沙さん(57)も「自立のため。アメリカの傘の下にいる現状は矛盾している」と話した。
駅前での投票結果は「守る」(四百六十七票)が「変える」(六十七票)を大きく上回った。全国集計も八割の約一万八千七百人が「守る」だったという。
護憲訴える市民 4000人参加し気勢
護憲を主張する八つの市民団体が主催する「生かそう憲法 輝け9条」と題した集会が東京都千代田区の日比谷公会堂で開かれ、約四千人が参加した。
集会では、イラク戦争に反対して外交官を辞職した米国人女性のアン・ライトさんがスピーチ。ライトさんは航空自衛隊のイラクでの輸送活動を名古屋高裁が違憲と判断したことを取り上げ、「ブッシュ政権は侵略戦争を自衛隊にも強要している。皆さんで反対の声を上げてください。九条を持っている日本が平和を目指す世界のモデルになってほしい」と訴えた。
集会後、参加者は「武力で平和はつくれない」という横断幕を掲げ、日比谷や銀座など約二キロを行進。道行く人に「九条を守ろう」とアピールした。
「見直すべきだ」 国会議員ら主張
新宿区のホールでは憲法改正を求める市民や学者、国会議員らでつくる「新しい憲法をつくる国民会議」が集会を開いた。今年で三十九回目。「国民投票法が制定され、条件は整った。制定過程や内容に欠陥がある憲法を時代に即してあらためよう」と呼び掛けた。
自民党の小池百合子前防衛相は「世界は紛争解決のために軍隊を派遣する時代なのに、自衛隊を派遣するたびに国会で論議になる」と発言。同党の石原宏高衆院議員も「憲法九条は見直すべきだ。米国の押しつけ憲法を独立国としての新たな形に」と改憲を主張した。
『貧困打破』『仕事を』若者ら1000人デモ行進
フリーターや派遣社員など非正規社員の若者らによる「自由と生存のメーデー」が三日、東京都新宿区内で開かれた。集会では「貧困で食えない層が増えている」「幸せに生きさせろ」と、憲法二五条の定める生存権を求める声が相次いだ。
同メーデーは、職場に労組があっても入れないフリーターらが声をあげる場をつくろうと「フリーター全般労組」(同区)が企画し、今年で四回目。
「仕事をよこせー」。大勢の警官が見守る中、先導車が流す音楽に合わせて踊りながら、プラカードを持った若者ら約千人が、約二時間デモ行進した。
国分寺市のフリーターの男性(29)は「毎日働いても手取りで月十二万円ほどの収入にしかならない」。板橋区のアルバイトの女性(33)は「勤務日を減らすとか勤め先から言われ不安定。自分にできることをしたいと思い来た」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008050402008717.html