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http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20080501ddm003070055000c.html
◇池田香代子(いけだ・かよこ)さん(59)
「言われてみれば、憲法による戦争放棄を軸にした国際会議はなかった。平和憲法を持つ私たちこそ、やるべきだと気付いた」
4日から千葉市の幕張メッセで開幕する「9条世界会議」の共同代表を務める。日本の憲法9条を支持する各国の著名人や平和運動家、イラク戦争の帰還兵らを招き、トークやライブもある平和イベント。NGO「ピースボート」などの発案で、若い世代に押し出されたかたちだ。
本業は翻訳家。「9・11」(01年)の後、インターネットで広がったメッセージをもとにした「世界がもし100人の村だったら」を出版し、生活が一変した。草の根の市民グループから経営者団体まで、今も年に100回以上の講演を引き受け、やわらかな語り口で「武力によらない平和」を説く。「有事法制や国民投票法。改憲への流れに多くの人が不安を抱いている」と実感する。
イラクでの航空自衛隊による多国籍軍の空輸活動は違憲と、初の判断を下した4月17日の名古屋高裁判決。自身も原告団に加わり、原告人席で喜びを分かち合った。「これに力を得て世界会議に臨む」と言い、初日のスピーチには自ら訳したジョン・レノンの「イマジン」の歌詞を盛り込む。
「さあ、想像して すべての人が 平和のうちに生きてあるさまを」<文・写真、明珍美紀>
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■人物略歴
訳書に「ソフィーの世界」など。9条世界会議(http://whynot9.jp)は6日まで。
毎日新聞 2008年5月1日 東京朝刊
■関連情報:「9条世界会議」(5月4日&5日&6日)
http://whynot9.jp/first/
なぜいま「9条」なの?
アジア・太平洋戦争後、もう2度と戦争をしてはならないと、世界に対する「不戦の誓い」として憲法9条は生まれました。そして60年以上にわたり、日本とアジアの人々の信頼関係の礎となってきました。
いま世界では、暴力と戦争の連鎖が進んでいます。イラク情勢は泥沼化し、中東の危機は続いています。アジアでは、朝鮮半島の核問題の解決が急がれています。「テロとの戦い」で、大国が軍事費を増やすなか、貧困は広がり、環境対策は遅れています。
そんななか、世界で平和を求める人々は9条の考え方に注目し始めました。日本国内で「改憲論」が高まる今だからこそ、世界の人々とともに9条の意味を考えたいと思います。
何を話し合うの?
武力によらない平和、それが「9条世界会議」のテーマです。イラク、中東、アフリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界5大陸から、紛争地での平和活動や、武器や軍隊をなくした経験を語り合います。
紛争を対話で解決すること。軍事費を人々のために回すこと。基地をなくして環境を守ること。核のない平和なアジアをつくること。一人ひとりを大切にする持続可能な社会をつくること……。9条の考え方を世界の平和に役立てていくために私たちに何ができるのか、話し合いたいと思います。
何が生まれるの?
参加した一人ひとりが、自国に帰り、町に戻り、何か行動を起こすこと。「9条世界会議」からは、平和への希望、そして行動する勇気が生まれます。日本の私たちにとっては、平和憲法の意味を再発見し、9条をもう一度選びとるチャンス。戦争のない未来をつくるのは、私たち一人ひとりです。