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憲法映画「日本の青空」晴れぬ空? 後援拒否の自治体次々(東京新聞)
2007年9月22日 14時00分
憲法の制定過程を描いた映画「日本の青空」の上映会に対し、主催の住民団体の後援申請を自治体が拒む事例が東京都内などで相次いでいる。判断のポイントは、「政治的中立を保つ」という視点だ。安倍政権で成立した国民投票法で改正への手続きが整った憲法。その在り方を考えさせる映画への自治体の姿勢は、政権の顔色をうかがって憲法改正問題を敬遠しているようにも映る。(松村裕子)
この映画は、憲法学者鈴木安蔵氏(1904−83年)を中心とする民間人グループ「憲法研究会」の物語。同会の案を参考に、連合国軍総司令部(GHQ)が憲法草案を作ったという史実を、雑誌社の女性社員が取材を通じて明らかにする。主権在民や法の下の平等の考え方は鈴木氏らの案にもあり、「米国に押しつけられたものだから」という改憲論の根拠を覆す意味合いも持つ。都内で映画の配給をする共同映画(渋谷区)の藤野戸護社長は「今の政治に対し、憲法を守るべきだという考えを強く押し出した」と語る。
都内の上映会のうち、あきる野、東大和、狛江や清瀬市は「改憲の賛否に関係なく、憲法について考えるきっかけにするという開催趣旨に賛同した」などとして後援をした。一方、国分寺市と同市教委は「映画制作の趣旨が改憲反対に偏っている」として、後援申請を拒否。調布市や中野、練馬、大田、目黒各区なども「改憲論議がなされている中で、政治的中立を保つ」として後援をしなかった。
都道府県レベルも同様だ。宮崎県教委は「教育の中立性」を理由に後援を拒んだが、鈴木氏が地元大学の教授を務めた静岡県教委は「憲法学習の一教材になる」と優良推奨映画に指定。判断は2つに分かれる。
丸山重威・関東学院大教授(マスコミュニケーション論)は「憲法を守ることは平和を守ることや戦争に反対することと同じで、政治的な行為ではない」と指摘。「公務員は憲法を守る義務があり、自治体が後援を拒否するのはおかしい」と説明する。一方、「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会の事務局長を務める百地章・日大教授(憲法学)は「上映会は明らかな改憲反対のための政治運動。中立性の確保から、自治体が一方の運動だけを後援するのは好ましくない」との見方だ。「自治体が後援するなら、議論の参考となるようバランスをとって改憲への賛成、反対の両方とも応援すべきだ」と話す。
今月15日の国分寺市の上映会では行列ができ、370人収容のホールがほぼ満ぱいに。従軍経験者という杉並区の元男性教員(81)は「押しつけ憲法と言われていたが、日本人の考え方も入っていると分かった」。町田市の男子大学生(19)は「勉強になる映画だった。9条だけあっても平和が守れるわけでなく、憲法を変えることがあってもいい」。映画への関心は高く、普段意識をしない憲法を自分で考えるいい機会になっていると言える。
「政治的中立」について、自治体から納得できる説明はない。改憲についてさまざまな意見はあるが、政治的中立を掲げて憲法論議に背を向ける自治体の姿勢は、本当に正しいのだろうか。
(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007092290135657.html
(コメント)
こうやって「少しづつ国民を欺いていく手法」を「重ね続けていく」
政府の「基本的方針」は変わらないようですね。