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http://www.ohmynews.co.jp/news/20070711/13041
【参院選特集】 天木直人氏 (9条ネット・比例)
憲法9条を守るために出馬OhmyNews編集部(2007-07-11 23:52)
私は4年前、イラク戦争に反対し、日本はイラク戦争に加担してはいけないと主張して、外務省をクビになりました。あれから4年。日本はどんどん中東の戦争に巻き込まれ、結果として日本の国の経済社会までもが失われています。
私が言いたいのは、日米関係がいま正しい関係でいるのかということなんです。無論、米国は日本にとって重要な国です。ですが、私が外務省にいた35年の中で、小泉さん以降の日本外交は最も対米従属的になっている。
イラク戦争というのは、日本とは何の関係もない米国の対テロ戦争です。言葉は悪いが、反米アラブの武装抵抗組織の戦いに、日本が、我が国を守るはずの自衛隊を差し出して、中東で戦争をしようとしている。こんなおかしいことはありません。すべては対米従属外交の行き着く先なんです。
現在、年金が大問題になっていますが、それはなぜか。お金がなくなりつつあるからです。これほど豊かな日本がなぜ、バブル後のこの10年間でここまで悪くなったのか。それは、あの米国の戦争経済に、われわれの稼ぐお金がどんどんと流れているからです。
日米関係というのは、反米・半帝国主義というそういう単なるイデオロギー的なものではない。客観的に、「日本がどうあるべきか」を考えたときに、どんどん悪い方に流れてきている。これが現実です。
私は、憲法9条こそが日本を守る最強の安全保障政策だと考えています。米国の無理難題に対して、唯一反抗できる根拠が9条なんです。ご承知のように、9条は米国に押しつけられたものです。ポツダム宣言を受け入れた時点で、日本は完全に武装解除された。日本国憲法ができた当時は、自衛権までも放棄した。文字通り非武装・中立だったわけです。それが、わずか2年後に朝鮮戦争が起こったため、自衛隊が創設された。そして現在にいたるわけです。
憲法9条がいかに戦後62年間、日本の平和を守ってきたか。いまも5割以上の国民は憲法9条は守るべきだと考えている。
このままでは、自民・民主という既成政党は憲法を変えます。それはつまり、現在の日米関係は根本的に変わらないということです。
では社民・共産はどうか。残念ながら、これらの護憲政党はいつまでたっても国民の支持が得られません。それは、彼らは高いところから平和憲法を守れと喧伝(けんでん)しているだけだからです。地べたをはいつくばってこの憲法を守るという気構えがない。
この9条ネットという新しい政党は、もう日本の政治は嫌だとすら思っている人たちが、それでも憲法を守りたい、と言っている人たちが、北から南から集まってできたネットワークです。本当の意味での日本を愛する人たちが、この1点で結束している。
そのような歴史的な動きの中で、ぜひ私のできる協力、つまり国際政治の視点から見た憲法9条の大切さ、そして日米関係を正しく自立した関係に取り戻す重要さ、を行っていきたいと思っています。
(6月30日、オーマイニュース主催「居酒屋 激論ライブ」よりまとめ)