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10月14日14時32分配信 Impress Watch
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081014-00000008-imp-sci
OpenOffice.orgコミュニティは、オフィス統合環境「OpenOffice.org」の最新版v3.0を公開した。Windows 2000/XP/Vistaに対応するフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトから日本語版を含む各言語版をダウンロードできる。なお14日午前11時現在、公式サイトはアクセス集中のためダウンロードの一覧のみが掲載された状態となっている。
「OpenOffice.org」は、ワープロ、表計算、プレゼンテーション、データベース、図形描画、数式作成の機能を備え、「MS Office」のファイル形式も利用できるオフィス統合環境。v3.0では、「MS Office 2007」の新しいファイル形式であるDOCX/XSLX/PPTX形式の読み込みに対応したほか、さまざまな新機能が追加された。
「Writer」は複数ページの同時表示に対応、コメント機能が強化
ワープロソフト「Writer」では、複数のページをタイル状に並べて表示したり、2ページ見開きのレイアウトで表示したまま編集できるようになった。これにより、編集作業をしながら文書全体を見渡したり、冊子などの仕上がりのイメージを確認できて便利。これらの表示モードの変更はステータスバー右端のボタンから操作でき、表示倍率の変更もスライドバーで行うことが可能。
また、文書にコメントを挿入した際の表示方法が、「MS Word」と同様に文書の欄外へ常時表示される方式となった。コメントは作成者別に色分けされ、アイコンのプルダウンメニューから当該コメントや同じ作成者の全コメントを簡単に削除できるなど、文書の回覧・校正に役立つ機能が搭載されている。なお、本バージョンよりコメントは“ノート”と呼ばれるようになった。
「Calc」はファイル共有機能が追加され、Excel VBAに一部対応
表計算ソフト「Calc」では、「MS Excel」と同等の“共有”機能が追加された。ファイルサーバー上などのファイルを複数のユーザーで同時に開くことができ、ファイルの保存時にほかのユーザーが保存した変更も同時に反映される仕組み。複数のユーザーが同時に同じセルを変更した場合は、ダイアログが表示され反映させる変更内容を選択できる。なお、共有時は書式設定の変更が保存されないほか、グラフや図形など一部の要素は編集できなくなる。
また、「MS Excel」のVBAがサポートされた。ただし、互換性は完全ではなく、すべてのVBAがそのまま実行できるわけではない。標準ではVBAのサポートは無効化されており、オプションの[読み込みと保存]−[VBA 属性]−[Microsoft Excel 97/2000/XP]で[実行可能コード]のチェックボックスをONにすると利用できるようになる。
そのほか、扱える列数が従来の256列から1,024列に拡張され、印刷プレビュー上でのドラッグによる余白設定、ソルバーの標準搭載、 LOOKUP/MIN/MAX/SUMIFなどいくつかの関数の仕様変更といった、さまざまな改良が施されている。また、グラフ機能では回帰曲線を挿入可能になるなど、「MS Excel」との互換性を向上させる改良が施された。
ODFはバージョン1.2に。旧バージョンとの互換性に注意
プレゼンテーションソフト「Impress」では表を作成できるようになったほか、「Impress」と図形描画ソフト「Draw」ではマウス操作で画像をトリミングできるようになった。
なお、v3.0ではさまざまな機能改良に伴い、本ソフトが標準で採用するファイル形式“ODF”(OpenDocument Format)のバージョンが1.2へと改定された。そのため、v3.0で保存したファイルを旧バージョンで開くと警告が表示される。そのまま編集をして保存すると、v3.0の新機能で作成した要素は画像化されるなど、元の情報を保持できなくなるため注意。
【著作権者】Sun Microsystems Inc.
【対応OS】Windows 2000/XP/Vista
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】3.0.0