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http://news.livedoor.com/article/detail/3641781/
【PJ 2008年05月16日】− 非常に驚いた話で、ちょっとした裏事情もあるようだが、ここではできるだけ客観的に中立に事実だけ書くように努力したい。わたしの知人がmixiへの書き込みが原因で即日解雇を言い渡された。
知人はごく普通の青年である。この「ごく普通」が実は問題で、わたしや彼の主観での「普通」であって、社会的に見れば足りない部分があった言われても仕方がない。ただその「足りなさ」がこれを読んでいらっしゃるあなたにもないか、ということである。
知人はごく普通の青年で、ブログやmixiで日記を書いていた。「今日○○をやった」「××があった」というような誰もが書く感じのもので、ただ悪口や批判めいたことはあまり書かないようにしていた。
彼はあるコミュニティーに次のような趣旨の書き込みをした。本人により既に削除されたが、できるだけ原文に近い形でここに記す。
「K市の○○病院で当直事務をやっていますRといいます。今月で2階病棟にいるかわいいおねえちゃんが辞めてしまうのでちょっと凹んでます。でも事務所にはO先生の著書がほぼ全部そろっているので、これから全部読破してやれと思っています」
彼が書き込んだコミュニティーは、その方面では有名なO医師の公認コミュニティー。まったく他意はなく、その後もO医師のテレビ出演情報や本の感想を書き込んだ。ちなみに彼の立場はアルバイト。雇用契約書はなぜか交わしていない。
上記の書き込みは2007年12月5日。彼が上司から呼び出されたのは今年3月21日。O医師のコミュニティーに書き込んだか、どういう内容だったかを問われる。別に悪いことをしていたつもりもなく、むしろよかれと思っていたことなので、正直に回答。「ていうか、ここのPC、ネットにつながってますよね? いまご覧になったらいいじゃないですか?」
そう言う彼のもとに一枚の紙、mixiの彼の書き込みをプリントアウトしたものが突き付けられる。「ああ、そうです。これです」と言って、彼も理解した。「かわいいおねえちゃん」が病院を去って3カ月。ショックの癒えた彼は忘れていたが、そういえば、おねいちゃんが辞めることも書いた。
「職員の人事情報を外部に漏らすことは重大な問題です」。うん、確かにそのとおり。自分が悪かった。「…というわけで、本日付で辞めてもらいます。これまでいろいろありがとう」。その間10分弱。「ポカーン」である。
彼も反論すればよかった。そんな通告は到底飲めない、と。でも「ま、いいか」と引き下がった。不思議と書き込みの削除には言及されなかったが、迷惑かけたのなら、と削除、コミュニティーも退会した。
帰宅後、労働基準監督署に問い合わせるも、双方が合意したのであれば即日解雇でも問題ないとのこと。労働基準法第20条を元に解雇予告手当を請求、約2週間後に振り込まれた。
「いや〜こんな辞めさせられ方したのは初めてだよ〜」とは彼ののん気な言いぐさだが、こんなこともあるのだな、と思い知らされた。別に交通事故や飲酒運転を告白しなくても、ネットへの書き込みの中にはクビを切られる要因がいくらでも転がっているということだ。【了】
パブリック・ジャーナリスト 池田 真【埼玉県】