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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080303-OYT1T00002.htm
接続業者の4割、「ネット渋滞」対策で通信量制限
インターネットを流れる情報量が増えて通信速度が遅くなる「ネット渋滞」を緩和するため、インターネット接続業者の約4割が一部利用者の通信量を制限していることが、日本インターネットプロバイダー協会などの調査でわかった。
利用制限は、回線を長時間つなぎっ放しで動画など大量のデータをやりとりする「ヘビー・ユーザー(大量利用者)」が対象だ。しかし、回線などの整備は通信量の急増に追いついていない。今後、動画の視聴が広がれば制限対象が広がって不満が拡大しかねず、対応が急務となっている。
インターネットの利用制限は、接続業者が大量利用者の回線を流れる情報量だけを制限したり、送受信の優先順位を遅らせたりして行われている。
調査は昨年11月後半、同協会が電気通信事業者協会など4団体を通じてアンケート形式で実施した。
回答した276社のうち69社が自社の回線で利用制限を行っており、こうした事業者から設備を借りている事業者を含めると計106社が利用制限を実施していた。さらに29社が「検討中」と答えた。制限の実施、検討の理由は「利用者間の公平性確保」が5割強で最も多く、「サービスの質確保」も2割弱あった。
接続業者などは、通信量が一定以上になると利用を制限する場合があることを、あらかじめ利用契約時の約款に明記している。このため、利用制限そのものは違法ではないが、制限を実施している69社のうち26社が大量利用者などから「通信速度が遅くなった」などの苦情を受けていた。
一方、69社のうち64社は「全体の通信速度が改善した」「一般利用者からの苦情が減った」など、効果があったと答えていた。
(2008年3月3日03時02分 読売新聞)