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これは、欧州委員会(EC)との和解により成立した。現在、英国のiTunesでの価格は79ペンス。仏、ドイツなどのユーロ圏では99ユーロセント(約74ペンス)で、英国の価格は約10%割高となっている。オンラインに国境はないが、Appleは、ユーザーが決済で用いるクレジットカード情報を基に居住国を識別している。このほかにも、著作権法などの関係から、欧州では国によりiTunesで購入できるコンテンツも異なる。
価格差に対し、英国の消費者保護団体Which?はiTunesが欧州でオープンした2004年から、英国の公正取引委員会に苦情を申し立ていた。その後英国の公正取引委員会がECに苦情を提出、ECでは、EU競争法違反の可能性があるとして、2007年4月に調査に乗り出していた。
Appleは声明文で価格差について説明、英国で楽曲をオンライン販売するにあたりレコードレーベルに対して支払う料金が他の欧州諸国より高いため、としている。自社が値下げを実行する期限である今後6カ月以内に卸売価格を下げないレコードレーベルについては、今後の関係継続を見直すと述べている。
Appleの動きに対し、ECは「歓迎する」という声明文を発表している。ECはまた、英国の価格差はAppleと大手レコードレーベル各社が iTunesの欧州展開について合意した結果ではなく、Appleが国により異なる著作権法を考慮してのものであることが明らかになった、とも述べており、一連の調査を終了するもようだ。
AppleのCEOであるSteve Jobs氏は、「これは音楽における欧州全域市場のための重要なステップだ。全レコードレーベルが、価格の点で欧州全域で統一した見解をとることを期待している」と述べている。
Appleは現在、欧州では英国のほか、フランス、ドイツなど16カ国でiTunesを展開している。このうち、スウェーデン、デンマーク、ノルウェイ、スイスもユーロ以外の通貨となる。
Which!の弁護士、Chris Warner氏は「すばらしい勝利だ」とコメント、他のオンライン音楽ストアもAppleの動きに続くよう期待する、と続けている。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/01/10/026/