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http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/column276.html
硬直の未来
先頃、FireFox3のベータ2がリリースされましたね。
で、私の方もちょっと使ってみていますが、なかなか具合が良いです。レンダリングが2に比べるとかなり速くなっていますね。まだ GoogleToolbarなどの主要アドオンに対応していないのが残念ですが、とりあえずこれでSafariに遜色が無いスピードが出るようになったのはありがたいです。ちょっともう元には戻れないという感じですね。どっかの会社の製品みたいにバージョンアップするたびに重くなるしか能がないのとは違って大変よろしいです(:-P。
さて、ほぼ一ヶ月ぶりの更新となりましたが、皆様ご機嫌いかがでしたでしょうか。早いもので今年ももう終わりになります。
今年は WindowsVISTAやMacOSX Leopardが発売されるなどわりとイベントが多かった年であったと思いますが、とはいえ、MSもゲイツ君が最近ぱったり表舞台に出て来なくなったこともあって、それほど面白みがあった年でもなかったかもしれません(^^;。
代わりに、例の「抜け毛自慢」の社長さんが今年もまた大活躍でしたが、つい先日もまた一悶着ありましたね。総務省の時是代高速通信用2.5GHzの枠を四グループが争っていたのですが、KDDIとWilcomに割当られることに内定した件、落選組の一つであるDocomoの出資を受ける予定だったアッカ・ワイヤレスはかなり前向きなコメントを出したのに対し、ソフトバンクが出した声明は以下の二行だけ。
この評価については、まったく納得できないし、受け入れられない。
我々の要望が反映されていないことは、誠に遺憾である
なんかこれ、どう見てもガキがだだをこねているようにしか見えないのですが。だいたい「受け入れられない」ってセリフは何なんでしょうね。思わず、スーパーとかで子供がお母さんに「あのお菓子買ってー!!」って泣きわめている光景を思い出してしまったのは私だけではないでしょう(^^;。
そう言えばここの社長さん、今回割り当てになったWillComに対して「お前ら邪魔だから2GHzに行け」ってちょっと前からギャーギャーわめいていましたが、あれだけ理不尽なことをしたらバチが当たるのも当然でしょう(^^;、ま、実績からしてWillComとKDDIが選ばれるのは自明ではあったのですが、とりあえずこれを機にしばらくは大人しくしておいてもらえると助かります。
そんなわけで、携帯の世界は相変わらず話題に事欠きませんが、それにしてもMSの方は出したOSがさっぱり売れていないうえに、ITの話題としてもさっぱり上らなくなってしまいましたね。
ちなみに、私はWindowsは会社で使っているのみで、当然会社ではVISTA禁止なのでこの新OSを実際に使ったことがありませんでした。まあでも、興味自体は全く無くともこういうコラムを書いている関係上それじゃまずいだろうということで先日友人のPCを触らせてもらったのですが、いやはや、なんですかねこれ(笑)。
全般的なデザインが変わっているのはある程度直すことができるので良としても、一番びっくりしたのはシャットダウンボタンですね、あれ、あんな所に隠れていて普通の人ってわかるんですかね。いや、分かったとしてもあんな小さいボタンだけじゃぁ押しにくくてしょうがないでしょうって。なんでこれこんな風に変える必要があるんですか。
で、ちょっと悪銭苦闘してもっと大きく押しやすい形にしようとしたのですが、全くできません。これって健常者以外のユーザのことなどさっぱり考えていないとしか思えないですが、目が悪い人間はパソコン使うなということでしょうかね。
あと、コントロールパネルなども全面的に変わっていますが、これもなんでこんなことするのかさっぱり分かりません。よっぽど他にやることが無かったんでしょうか。
ちなみにこのデザイン変更の件、MS担当者に言わせると「使っているうちにその良さがわかります」だそうですが、あれですね。どっかのソーリ大臣と同じで「痛みに耐えなさい、そしたら痛みに慣れます」って言っているようなもんでしょうね(:-P。
あとは、何かやろうとする度に聞いてくる「続行するにはあなたの許可が必要です」のダイアログですが、あなたの許可も何も自分がやろうとしているのになんでこんなことを聞いてくるんでしょうかね(^^;。
それにここまで頻繁に出てくると、ユーザが何も考えないでOKする癖がついてしまって逆に良くないというのは誰しもが考えることです。ま、その誰もが考えることを思いつかないのだからこの会社は本当に何も考えていないとしか思えないですが、何かあったら「ちゃんどダイアログ出したんだから、押したお前が悪い」と言いたいがためにこういうものを出しているのでしょうかね。
で、良くなった点が何も見つけられなかったのですが(検索ぐらい?)、正直言ってこれだと売れないの当たり前で売れる方がどうかしています。
そういえば、IE7のWindowsUpdateでの自動配布がとうとう来年の1月に決まったようですが、VISTAがこのまま売れなければ、そのうちMSもWindowsUpdadeでこっそり自動配布してしまうかもしれませんので注意が必要です。
ちなみに、例のダイアログでセキュリティを強化しているつもりのMSKKが事務局として参画している「情報セキュリティ対策推進コミュニティ」で、最近情報セキュリティ強化キャンペーンをやることになったようなのですが、これ、そのページの下の方をご覧頂くとお分かりの通り、キャンペーンキャラクターが「なめねこ」のようです(^^;。なんでも「情報セキュリティをなめんなよ!」というスローガンだそうなのですが、どうもこれ、この会社がやると悪ふざけをしているように見えないのは私だけでしょうか。「イカした証明書がもらえるニャー」って、とても法人を対象にしたキャンペーンには思えませんし(^^;。中学生とかを募集するんじゃないんですからもうちょっと真面目に取り組んで欲しいと思うのですが、なにより一番情報セキュリティをなめているのはお前だと突っ込まれないようにしてもらいたいものです。
ところで、こうしたMSの凋落ぶりは、ゲイツ君が表舞台から去ってしばらくしてから始まっているような感がしますが、今年の一番のがっかり度ランキングでも、Vistaが堂々の一位になっているようです。抜け毛会長さんのYahoo!は第四位のようで(^^;。
ゲイツ君は、良くも悪くも常にチャレンジャーであり探求者であったのですが、今の社長以下執行部はとりあえず安全に守りに入ろうとしているようしかちょっと見えません。むろん、家電とかよけいな分野に必要以上に入って来られても困るのですが(^^;、しかし相変わらず頼りになるのがWndowsのバージョンアップとOFFICE製品シリーズとなると、やはりもう時代に取り残されてしまったな、という感を改めて感じざるを得ないですね。ブラウザ=OSとなる時代ももうすぐに見えているのですが、対抗策らしい対抗策もさっぱり見られませんし。
ま、ここらへんはある種、大企業が陥りがちな病気にマイクロソフトもはまっている、という見方が正解なのでしょう。MSKKなんかはその良い例です。
例えば、MSOFFICEの検定の受験者は、全世界のうち日本がその半分を占めるのだそうです。正直言って、オフィスの操作方法の資格を取った所で、自分のキャリアパスにどれだけ寄与するかなんて(一生オフィスで文書を作っているわけにも行かないでしょうし)ちょっと考えると分かりそうなものですし、オフィスが無くなれば一巻の終わりの資格なのですが、そんなものに乗るユーザもユーザなら、そんなものに大々的にキャンペーンを張っているMSもMSでしょう。ずっと、パソコンで文書を書くんですかね。それって、大昔のワープロ専用機とどこが違うんでしょうかね。
ゲーム機でも携帯音楽プレーヤーでも、何をやるにしても後発で新しいことを打ち出せない会社ですから、ここらへんは会社の体質なのかもしれませんが、あの巨大企業のクライスラーだって買収されて今やほとんど消え去ってしまった時代です。官僚主義でのうのうとしているMSがいつそういう事態になるかわかりません、まぁ、そうなる前にゲイツ君が復帰するのではと見ていたりするのですが(^^;、とりあえずしばらくは高みの見物とすることにしましょうか。
さて、今年もこのコラムの更新は終わりです。更新頻度は落としておりますが、おつきあいいだいた方々ありがとうございました。
来年は、どういう年になるのでしょう。まぁ、どうなったとしても、我々はこの愛すべきパソコンと向き合って行くしかないのですから、せめて未来は今日より良い世界が開けるよう、祈る事にしましょうか。
全ての人へ幸あれ!メリークリスマス。
皆様、良いお年をお過ごしください。