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http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0710/25/news114.html
世界規模でスーパーコンピュータの導入実績を持つNECは、満を持してその最新版となる「SX-9」をリリースした。
SXシリーズはベクトルプロセッサを搭載したスパコン。気象予報や流体解析などで必要な大規模データを高速計算処理できるのが特徴だ。1983年の発表以来、国内外の大学や研究機関、気象機関、宇宙開発研究所などで累積約1100台の売り上げ実績を持つ。
新製品は、CPUに102.4GFLOPSの単一コア演算性能と256Gバイト/秒のメモリバンド幅を備える。ノード当たり16CPU (1.6TFLOPS)と最大1Tバイトのメモリを搭載するほか、プログラムの自動並列化によってパフォーマンスが向上した。独自の光通信技術を用いた最大128Gバイト/秒のインターコネクトにより、プロセッサ間通信のオーバーヘッドを抑制。最大512ノードの構成が可能となり、その場合の浮動少数点演算性能は839TFLOPSに達する。
従来製品の「SX-8」と比べ、処理性能は約13倍向上したほか、設置面積は4分の1(SX-8の19.3平方メートルに対し、SX-9は4.9平方メートル)、消費電力は3分の1(SX-8の108キロボルトアンペアに対し、SX-9は30キロボルトアンペア)に抑えた。
旧バージョン「SX-8R」との比較では、1CPU当たりの処理性能は3倍に向上した。
同社の執行役員常務である丸山好一氏は競合製品の性能と比較して「現状で世界最高速」と断言した。
価格はレンタルの場合月額298万円(税込み)から。今後3年間で700システムの販売を目指し、地域別割合については、日本で50%、ヨーロッパで35%、そのほかで15%としている。
今後の展望については「これまでと同じペースで開発していく」(丸山氏)としており、2、3年後には次バージョン「SX-10」が登場することを示唆した。また、スカラ並列型スーパーコンピュータ「TX7シリーズ」の最新版については、近い将来のリリースを明言した。