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諫早湾干拓事業訴訟:国が控訴 「即刻開門を」漁民原告ら反発 /熊本
(毎日新聞)
諫早湾干拓事業の排水門開門を命じた佐賀地裁判決を不服として国は10日、控訴した。同時に開門調査に向けた環境アセスメントの実施を約束する農水相の談話も発表したが、県内の関係者は「有明海に時間の余裕はない」「パフォーマンスだ」などと反発した。
原告で熊本市河内町のノリ養殖業、木村茂光さん(72)は「どんな調査をするか知らないが、即刻開門しないと時間がない」といらだちを募らせた。
97年の閉め切りで車エビやスズキなどが姿を消した。木村さんはやむなくノリ養殖を始めたが、3000万円する乾燥機などへの設備投資で借金を抱えた。「沿岸漁民も地元の商店街も限界だ。開門すればすぐ分かる。潮流を起こせば(国も影響がないと)ごまかすわけにはいかない」と語気を強めた。
牛水漁協(荒尾市、約200人)の隅倉耕一組合長(73)は「今開門するとどうなるか心配する人はいる。だが、閉めてよかったという人はいない。国のすることだからと皆我慢した」と複雑な胸中を語った。
ここ数年、ノリ漁は持ち直しているが「それは生産技術が進歩したから。ノリをやる人は閉門で半分以下になった。今やっている人は他の仕事で食べられないから」と語った。
熊本市の市民原告で団体職員の西川悦子さん(54)は「漁民の暮らしを考えたという農水省のパフォーマンス。高裁でも開門調査を求め続けないといけない」と気を引き締めた。【門田陽介】
毎日新聞 2008年7月11日 地方版
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20080711ddlk43040611000c.html