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名古屋で「靖国」上映 初回から満席、混乱なし(東京新聞)
2008年6月28日 14時15分
上映中止が今春に相次ぎ、表現の自由をめぐる論議を呼んだ日中合作のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映が28日、名古屋市千種区の映画館「名古屋シネマテーク」で始まった。東海地方では初の一般公開で、妨害など混乱はなかった。
午前8時半からの初回上映を前に20人が列をつくり、上映開始時には40席は満席に。同6時40分から並んでいた同市港区の錦田吉平さん(72)は「身内が護国神社から出征した。神社仏閣は嫌いだが、靖国がどういう状況にあるのか見ておかなければならないと思って」と話した。上映は8月1日まで。
「靖国」は当初、東京と大阪で4月12日に公開予定だったが、政治団体が一部の映画館で街宣活動をするなどしたことから上映中止が広がった。名古屋シネマテークでも5月3日の公開予定を延期していた。
映画は、日本在住の中国人、李纓(リイン)監督が10年にわたって、靖国神社にまつわる人々を追ったドキュメンタリー。週刊誌が昨年末、「反日映画『靖国』は助成金で作られた」と報じたことなどから、政治家を巻き込んでさまざまな議論を呼んだ。
支配人の平野勇治さんは「映画はお客さんの心の中に入って初めて完成するもの。『靖国』がこの地方で見られるようになって完成にこぎつけられてよかった」と話した。
◆「内容に偏りはない」「なぜ騒がれるのか」
映画を見た人の評価はさまざまでも「内容に偏りはなく、上映中止や延期の必要はなかったのでは」との感想は共通していた。
愛知県日進市のパート店員猪飼千里さん(48)は「日本やアジア各国の人の思いが入った映画」。同県岡崎市の会社員高橋義文さん(21)は「監督は『日本へのラブレターだ』と言ったらしいが、その通り」と「反日的」との見方を否定した。
一方、名古屋市瑞穂区の会社員奥岡利行さん(44)は「特に主張もなく淡々と描かれている」。同市緑区の小島富さん(80)は「何を言おうとしているか分からない。なぜこんなに騒がれるのか」と、騒ぎになるほどの主張はないとの感想だ。
映画の意義について奥岡さんは「靖国神社には触れてはいけない雰囲気があるが、神社の在り方をもっと議論すべきだ。映画はその端緒になる」。高橋さんは「純粋な気持ちで戦地に行った人の犠牲があって日本の繁栄があると考えさせてくれた」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008062890141224.html