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(東京)今も街角紙芝居(東京新聞)
2008年5月5日 朝刊
「おじさん、水あめせんべい!」。東京都江戸川区の鹿骨第三広場の一角。野球をしに行く途中の男の子や、女の子のグループが紙芝居師の永田為春さん(80)=同区鹿骨=を取り囲む。永田さんが、自転車の荷台に積んだ箱の中から手際良く駄菓子を手渡すと、どの子も笑顔になる。
街頭紙芝居師になって五十三年の永田さんは、今も自宅近くの広場で地元の子どもたちに聞かせている。この日は「変幻蛇童丸」。節を付けた独特の語り口調と、迫力ある絵に引き込まれる子どもたち。「続きは明日のお楽しみになっております」の決まり文句で終わった。
永田さんお手製のなぞなぞもお楽しみだ。一年のころから聞いているという鹿骨東小五年稲毛菜々香さん(10)は「紙芝居はよく分かんないとこもあるけど…。クイズとかが面白い」。
「『おじさん、今何時?』って聞く子が本当に多い。今の子は塾や習い事で忙し過ぎ。時間を忘れて好きなことして遊ぶ時間がないんだよ。かわいそうにさあ」と、半世紀子どもたちを見てきた永田さん。でも、紙芝居や駄菓子が大好きな子どもたちの笑顔は今も昔も変わらない。永田さんと子どもたちの街角での交流は続く。
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近所の子どもたちのはしゃぐ声が、聞こえてきますか? ゲーム世代だって、外で遊んでいます。東京二十三区の子どもたちの放課後を、紹介します。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008050502008941.html