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大戦の傷跡17カ国描く 草津で23日から牧田さんが個展(中日新聞)
2008年4月5日
草津市桜ケ丘のアマチュア画家牧田旭さん(83)が二十三日から二十七日に、同市のしが県民芸術創造館で初の個展を開く。牧田さんは六十五歳で退職後、十五年間以上、第二次大戦で亡くなった仲間への鎮魂の思いを込めて絵の制作に取り組んできた。
三重県松阪市出身。戦時中は、現在ならば大学土木科に相当する東京鉄道教習所の専門部土木部に在席し、徴兵を延期されていた。故郷の仲間たちは、ほとんどが戦場に赴き、戦場や旧ソ連の収容所で命を失ったという。
本格的に絵を始めたのは退職後の一九九〇年ごろ。同じころ、ドイツに旅行し、ベルリンの壁が壊されていく光景を目の当たりにした。再び「戦争」の感覚がよみがえった。「友人、先輩の多くは祖国の復興を見ることなく、帰還を果たせなかった。彼らをどのように鎮魂したら良いのか」。壁の崩壊で感じたその答えは、今も見つからない。
友人、先輩に生かされていることへの感謝を胸に、欧州のスケッチ旅行に出掛けた。十七カ国、百八カ所を回り、第二次大戦の傷跡が残る街の姿などを描き続けた。
「この命で描いた作品を鎮魂歌に」。今回の個展は、そんな気持ちで企画した。名称を「『レクイエム』油絵展 欧州・街角風景を描く」に決めた。
牧田さんが完成させた油絵は約八十点。県展や草津市展、県シルバー作品展などで入選を重ねている。欧州の街を写実的に表現した3−100号の約六十点を展示する。時間は午前十時から午後五時。最終日は午後四時まで。入場無料。
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20080405/CK2008040502001057.html