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富士見村:ふれあい館、書類不備の団体選定 指定管理者公募で /群馬
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/gunma/news/20070424ddlk10040233000c.html
富士見村が村営日帰り温泉施設「ふれあい館」の管理運営を委託する「指定管理者」選定に際し、条例や募集要項に定める手続きを取っていない団体と契約を結んでいることが23日、分かった。
指定管理者は公募業者から選定。規定では経営状況を把握するため貸借対照表などの財務書類の提出を義務付けている。この団体は書類を未提出で、選定委員会は不備を承知していた。要項には「必要書類を提出しなかった場合、選定を取り消す」と書かれているが、木暮英夫副村長は「選定委の判断を尊重する」として再審査しない考えだ。団体は既に業務を開始している。【杉本修作】
村は昨年8月、同施設の指定管理者選定のため、木暮副村長、神田義治・村議会議長、群馬銀行富士見支店長ら10人を委員とする選定委員会を設置。同10月31日まで公募し、県内外の6社・団体が応募。審査の結果、最高点で選定されたのが「伝次平プロジェクト」(同村小暮)だった。
同プロジェクトは村商工会長が役員に加わるなど商工会を中心に発足。「株式会社」として応募しているが、登記簿の会社設立日は同12月12日で、応募時に前年度の財務書類を提出できる実態はなかった。
要項は「申請時までに所定の書類が整わなかった場合」、選定対象から外すとし、決定後に判明した場合でも決定を取り消すとしている。また、村の指定管理者条例も貸借対照表の提出を条件としている。だが、村側は「申請時に法人でないのだから、提出できるはずがない」(総務課)と、全く問題視していない。
選定委の採点では、財務書類を一切提出していないのに「経営基盤の妥当性」の項目で、6社・団体中最高点を得るなど同プロジェクトが全項目でトップとなっていた。木暮副村長は「厳正に選んだ結果」と説明する。
公募に参加したものの選定されなかった長野県の建物総合管理会社は「決定後、選定業者を聞いても教えてもらえなかった。初めから結論があったのでは」といぶかしがる。別の管理会社は「財務書類がなければ、会社の信用は計れないはず。どうやって信頼を得たのか」と首をかしげている。