★阿修羅♪ > 地域11 > 338.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
gataro が若い頃、およそ40年ほど前のことだろうか、高校に勤めている同級生がこんな話をしてくれたことがある。
そのころ教員には定年制というものがなかった。勤めていようと思えば、70歳になっても勤めていることができた。同級生(仮にH君としておこう)の勤めている商業高校には70歳ぐらいの老人が教鞭を執っていたそうだ。定期考査時に、出題問題に質問がないかどうか、その老教員が各教室を回っていたときのことだ。H君が試験監督をしている教室にも件の老教員が回ってきて、一人の生徒が挙手して質問をした。ところが耳が遠くなっているのか、そのご老人には質問内容がどうしても聞き取れない。業を煮やしたかのように老教員は「詰まらんことを聞くな!」と一括して次の教室へ立ち去っていった。彼の姿が消えたとたん、教室は爆笑の渦に包まれたという。
小学校ではさすがにこのようなことはなかっただろうが、高校ではそれほどめずらしいことでもなかったようである。生徒も今よりはるかに物わかりがよく、教育現場も落ち着いていたから、こんな年齢まで教員として勤められたというわけである。
ところが今は ⇒
==========================================
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiidec0712482/
定年前に退職する教員が定年退職者を“逆転”/神奈川県
子育て・教育 2007/12/29 六十歳の定年を前にして勧奨退職で学校現場を去る教員が定年退職者を上回る”逆転”現象が、県内の公立小中学校で起きている。教育関係者は原因について「のしかかる負担に耐えきれずに辞める教員が増えている」との見方を強めている。二〇〇六年度までの直近五年間でこの傾向は続いており、疲弊する教育現場の一端が垣間見える。
県教育委員会教職員課によると、勧奨退職者の主な対象は、五十歳以上(〇四年度までは四十五歳以上)で勤続二十五年以上の教員。「後進に道を譲り、退職後の『第二の人生』のスタートを切りやすいように」(同課)という名目で募っており、定年退職よりも退職金が優遇される。ただ、生涯賃金では勧奨退職の方が低くなる。
二〇〇六年度の勧奨退職者は小学校で三百九十二人に上り、定年退職の二百八十六人を大きく上回った。中学校では勧奨が百十九人に上り、定年より九人多かった。
〇二〜〇六年度の五年間の推移をみても、勧奨退職は特に小学校が顕著。定年、勧奨の両退職者に占める勧奨の比率は小学校で58〜72%、中学校で52〜62%だった。
逆に、管理職(校長、副校長、教頭)は定年まで勤め上げるケースが多い。〇六年度の定年は小学校で二百三人、中学校で七十四人だったが、勧奨は小学校三十六人、中学校十人だった。五年間の推移をみても、勧奨の比率は小学校で11〜18%、中学校で0・6〜13%にとどまった。
同課は「特に、学級担任制の小学校では教員にかかる負担が重く、定年まで勤め上げることが難しくなっているようだ」と指摘。近年、教員の精神疾患も増えており、勧奨で辞める教員もいるという。一方、管理職に勧奨が少ないのは「責任ある立場で辞めにくいためでは」と推測している。
県教職員組合は「多忙化や親の介護などが重なって女性教員が辞めるケースが多い。仕事の負担増で辞める男性教員も少なくない。多様化する子供についていけず指導方法に自信をなくして退職する教員もいる」と話す。さらに、その背景には「現場不在で進められる教育改革に伴う徒労感の影響もある」と指摘している。