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纏向遺跡から出土した弥生期の木製仮面=26日、奈良県桜井市の市埋蔵文化財センター
http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070926/bnk070926004.htm
弥生時代の女王・卑弥呼が支配した邪馬台国の有力候補地、奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で、3世紀前半の木製の仮面が見つかり26日、市教育委員会が発表した。農作業用の鍬(くわ)の刃の部分を加工していたことから、豊作を願う祭祀(さいし)に使われた可能性が高いという。木製の仮面としては国内最古の出土例で、当時の信仰の様子を知る上で貴重な資料となりそうだ。
仮面は井戸(直径1.5メートル、深さ1.4メートル)から出土し、長さ26センチ、幅21センチ、厚さ6ミリの板状。楕円(だえん)形をした鍬の刃を顔の形に加工し、柄を差し込む穴を「口」に見立てて利用。両目はくり抜いて、鼻は刃の中央部を彫り残して立体的に表現していた。まゆも線刻で表現され、うっすらと朱色の顔料も残っていた。
目や口の位置は成人の顔の大きさとほぼ一致しており、弥生人が実際にかぶって祭祀などを行ったと推測している。
井戸からは、朱色に塗られた木製の盾の破片(長さ15センチ)や鎌の柄(長さ48センチ)も出土。同時代の土器には、神を祭る祭司が盾と武器を持って踊る様子が描かれており、纒向遺跡では仮面をつけて同様の祭祀が行われていたとみられる。
縄文時代のものでは、東日本を中心に土製の仮面が出土。木製の仮面は7世紀初めの宅原(えいばら)遺跡(神戸市)の例が最古とされていたが、今回の発見はさらに400年近くさかのぼるものとなった。
仮面は10月3日〜12月2日、同市芝の市立埋蔵文化財センターで展示される。
(2007/09/26 20:31)