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受験者3割減、裏金問題が影響か 県職員採用試験【中日新聞】
2007年8月29日
岐阜県職員採用試験(行政職)の本年度受験者数が前年度から三割減少し、競争倍率は六・七倍とバブル崩壊直後ごろの約十五年ぶりの低水準だったことが分かった。民間企業の強い採用意欲を反映した公務員離れの影響が大きいとみられるが、横ばいだった隣県などと比べて減少が著しい。岐阜県庁内からも「裏金問題によるイメージダウンが響いたのでは」との声が聞かれる。
岐阜県人事委員会によると、行政職の受験者数は三百二十九人。前年度の四百六十二人から百三十三人(29%)減った。
競争倍率は二〇〇六年度が一二・五倍、その前の〇五年度が一三・一倍だった。〇六年度の受験は、組織体質が問われた裏金問題の発覚する前の六月下旬に行われた。発覚後初の採用試験となった本年度になって倍率が急激に低下した形だ。
隣県の受験者数の増減をみると、愛知県が行政職で前年度から2%減。三重県は横ばいで、受験者数が一人増えている。
県人事委員会は「大学での説明会を増やしたり、組織改善をPRしたりするなど、受験者増の対策を練りたい」としている。
◆県、組織改善へ奮闘
県職員採用試験(行政職)の受験者数が三割も減った背景には、裏金問題でイメージダウンしたことが響いたという見方も出る。県は風通しの良い組織風土を目指し、改善を進めている。学生たちに、組織改善の取り組みや県の仕事をアピールする必要がありそうだ。
「親からは『(岐阜県庁は)止めておきなさい』と言われた」。二十八日に短大・高卒程度の事務職採用試験の申し込みに県庁を訪れた高校三年生は言い切った。親の反対を振り切って志望した動機には「家から近く、愛知県より競争倍率が低いから」と語った。
若者の就労支援をする県人材チャレンジセンターのキャリアアドバイザーの一人も「利用者自体が今年は少ないので言いづらいが、県庁希望の学生は昨年はいたが、今年はまだ出会っていない」と個人的な感触を話す。
行政職の競争倍率は、「平成不況」に伴う就職氷河期に入った後の一九九五年度以降、昨年度まで十倍以上で推移した。しかし、本年度はバブル期をわずかに上回る程度の水準にまで一気に落ち込んだ。
県は、昨年の裏金問題を教訓に、入庁三年目の職員を対象に徴税体験研修を導入するなど、職員の意識向上に努めている。今月上旬には若手職員らが部局横断的に研究会を設置するなど、風通しの良さの改善も進めているところだ。
しかし、これらの取り組みで学生たちに十分アピールできているかは未知数。学生たちとの接点を増やすとともに、魅力ある行政展開で評価を高めることも求められる。
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20070829/CK2007082902044600.html