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逸話や写真で人柄紹介 『黒めがねの旦那』 【東京新聞】
2007年8月18日
終戦直後のNHKラジオ「とんち教室」のレギュラー出演者で「黒めがねの旦那(だんな)」と呼ばれて人気を博した石黒敬七氏を紹介する企画展が十一月四日まで、杉並区立郷土博物館分館(天沼)で開かれている。
石黒氏(一八九七−一九七四)は新潟県生まれ。早大柔道部の主将を務め、警視庁や他大学で教えた。一九二四年に柔道普及のため渡仏した。滞在中は画家藤田嗣治氏と交流し、パリ在住の日本人向けに新聞を発行するなど文化活動もした。一九三三年に帰国後は妻の実家がある荻窪に住み、放送タレントとして活躍、随筆も書いた。
渡仏は自分で後援会をつくり寄付を集めて果たしたが、帰国も日本で試合をする仏ボクシングチームに監督として付き添い無一文で実現。笑い話のような逸話が多く残る。
企画展では、トレードマークの黒めがねとパイプの写真など、石黒氏の人となりを紹介。パリののみの市で買った銀板写真機をはじめとする珍品も展示している。
ユーモアあふれる人生を送った人だけに、集めた品もユーモアいっぱい。石黒氏は真偽より背景の逸話を重視したがらくた集めが趣味だった。忠臣蔵の大石内蔵助が愛用したと言われているものの、真偽が疑われる椀(わん)などが並ぶ。
分館では「生前の石黒氏を知らない世代にも、石黒氏のような生き方ができたおおらかな時代を感じてほしい」とする。月曜と第三木曜は休館。無料。JR荻窪駅北口から徒歩十分。分館=(電)(5347)9801。 (松村裕子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20070818/CK2007081802041897.html