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証拠吟味不十分と指摘 富山強姦冤罪鹿児島買収無罪 最高検が報告書
【東京新聞】2007年8月10日 夕刊
富山県の強姦(ごうかん)事件で服役後に無実が判明した冤罪(えんざい)事件や、鹿児島の公選法違反事件の無罪確定を受け、両事件の検証を続けてきた最高検は十日、「証拠の吟味が不十分。自白の信用性について検討する必要があった」とする報告書を公表した。検察庁が、個別の事件の捜査や公判における内部調査の結果を公表するのは極めて異例。報告書は全国の高検、地検に送付される。
報告書によると、富山事件で、男性が犯行時間帯、実兄に電話をかけたアリバイがあったのに、記録に気づかなかったことを挙げ、「(男性が犯人ではないという)消極証拠の吟味が十分ではなかった」と指摘した。さらに男性から得た供述について「検察官が誘導的な取り調べをしていた可能性があった」と述べた。
鹿児島の事件では、現金買収事件の捜査で重要とされる供与された現金の原資や、その使途先の解明について「多くについては十分な裏付けを得るには至っておらず、客観証拠に反する供述も少なからず存在した」と結論付けた。身柄拘束が三百九十五日に及んだ被告がいたとして「被告人が保釈されたとしても罪証隠滅等の恐れが少ないケースもある。拘束期間の適正化も留意すべきだ」と指摘した。
再発防止策として▽消極証拠が存在しないか多面的な検討▽警察から送致される前の段階でも積極的な捜査関与▽上司の検察官の適切な指揮、指導−などを挙げた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007081002040118.html