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秀吉の妻励ます“人情家”信長の書状 徳川美術館で21日から初公開
【中日新聞】2007年7月13日 07時16分
織田信長が豊臣秀吉の妻おねに差し出した書状が、名古屋市東区の徳川美術館で21日から公開される。「こんな器量の良い女房に不満を言う秀吉はけしからん」という趣旨で、秀吉を「はげねずみ」と呼ぶなど極めて私的な内容ながら、信長の「公印」が押された珍しい史料。戦後は所有者が転々とし、一般公開は今回が初めてとなる。
書状は、安土城に住んだ1579−82年に書かれたとみられる。土産物を持参したおねに礼を述べ、おねの美ぼうが前回対面時より「十の物廿(二十)ほと」、つまり2倍良くなったとほめている。一方で、秀吉がたびたびおねへの不満を漏らすことを「こん五たうたん(言語道断)」と批判、どこを訪ねてもこれほどの妻を迎えるのは、「はけねすみ」には難しかろう、と記す。
秀吉のあだ名は「サル」が有名で「はげねずみ」はこの書状だけ。また、朱印「天下布武(ふぶ)」は信長が部下への命令書などに押した公印で、女性あての私的な手紙に押された例は他にないという。
書状は戦前から個人が所有し、1934(昭和9)年に国の重要美術品に認定。研究者らには内容も知られていたが、戦後は実物が一般の目に触れる機会はなかった。
同美術館の並木昌史学芸員は「冷酷非情といわれる信長像と違い、人情味あふれる一面が感じられ、面白い」と話す。戦国武将に詳しい静岡大教育学部の小和田哲男教授(日本史)は「おねあての書状自体珍しく、私的な内容への押印も興味深い。私も実物を見たことはなく、貴重な機会だ」と評価する。
書状が公開される同美術館の企画展「天下取りへの道−戦国の武将たち」(中日新聞社主催)は21日から9月2日まで。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007071390071609.html