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東京都渋谷区の女性専用温泉施設「シエスパ」別棟の爆発事故を受けて都が実施した電話調査で、都内の温泉施設百三十施設中、源泉くみ上げ機や貯湯槽などを屋内に設置している施設が五十六あり、そうした屋内設置施設では換気が不十分だと天然ガスが充満する危険性があるのに、ガス検知器があるのは五十六施設のうちわずか八施設だったことが二十七日分かった。
都は施設名については公表していない。検知器設置は法令で義務づけられていないが、天然ガスに対する行政や業者の認識の甘さがあらためて浮き彫りになった。
五十六施設のうち源泉を天然ガスと温泉水に分ける分配器(ガスセパレーター)が設置されていたのは十二施設だった。
事故が起きた別棟にはガス検知器が備わっておらず、建物内でガス濃度の測定も行われていなかったとみられている。このため、都は都内百四十八カ所の温泉施設を緊急調査し、休廃止中の施設などを除く百三十施設の調査結果をまとめた。
それによると、七十四施設はくみ上げ機などが屋外にあるタイプ。屋内設置タイプの五十六施設中の十八施設が、シエスパと同様に地下室にくみ上げ機などを設置していた。百三十施設全体でみると、ガス検知器を設置しているのはわずか九施設で、分配器が設置されていたのは二十四施設だった。
また、温泉にメタンガスが含まれているかどうかを測定しているのは百三十施設のうち四十五施設。このうち二十六施設から実際にガスが検出されていたが、この中で検知器を設置していたのは五施設だけだった。
屋内でメタンガスを含む温泉水をくみ上げていながら、分配器・検知器をいずれも設置していない施設は六施設あった。
都は東京消防庁などと詳細な現地調査を進めており、この結果を踏まえて、専門家を交えた検討会で再発防止のためのガイドラインを策定する。
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神奈川、千葉の両県も二十七日、深さ千メートル以上から温泉をくみ上げている温泉井戸の調査結果を発表した。神奈川県では調査対象七十カ所中の八施設で温泉にガスが含まれており、このうち横浜市と海老名市の計四施設で、ガスが屋内に充満する可能性があるのにガス検知器が未設置だった。
千葉県は調査した百四十四カ所中、屋内タイプは三施設だけ。三施設とも警報器が設置されるなど安全対策は講じられているという。