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実際にあった事だが、僕が若いとき回った病院でこんな指導を受けた。
地方の小都市の中核病院の話だ。
「夜間当直で80歳以上の脳出血をみたら、点滴して寝かせ、当直医が朝まで診る。80歳未満なら脳外科医をコール・・・。」
確かに、緊急opeして救命、あるいは少ない後遺症で済む年齢は80歳前後なのだとは思った。
脳出血が運ばれるたびに脳外科医を呼ぶと、先生も過労で倒れてしまう。
そんな過酷な病院だが、なんとかやりくりして存続している様だ。
さて、平成20年4月、ネオリベ病院小泉院長は、最近、
「DOA(心停止するかしないかの状態)が運ばれたら、全例呼吸器を装着してなんとかして救命しろ!」
と言わなくなった。
以前は、呼吸不全の患者の呼吸器をはずした部下の医師を殺人罪で訴えた事があるにもかかわらずである。
そこへ、80歳の老人が受診した。満蒙国境で終戦の連絡をおくれて受けたため、シベリア抑留され、院長も目をかけていた患者だった。が、
「どうしました?」
「この間のかぜくすりのんだけど、咳と熱がなおりません」
「どれどれ、ああ、肺炎ですね。」
院長はカルテの点数表を切れ長の目でちらと覗いた。今月はもう後期高齢者医療費負担上限の1200点を既に超えている!これ以上の医療費は経営的に損になる。
「よくなりますか?」
「内の病院じゃあダメですね、もっと大きい病院へ行ってください。」
「ここでなんとか治してください。」
「いいですけど、すぐ死にますよ。」
「そこをなんとか。」
「痛みに耐えてがんばってください。」
「隣の病院までタクシーで1時間もかかるんです。」
「なんだ、抵抗勢力か?お国の為の改革なんだぞ。」
「お国の為ならば・・・。紹介状書いてくれないんですか?」
「忙しいのでかけません!」
「他の患者さんは書いてもらったと言ってましたよ。」
「人生いろいろ!」
紹介先の病院で手厚く治療された、呼吸器もつけた。治ってはずれたが、それでも病後のエコノミー症候群のためか突然なくなった。
地元の家族はみんな感謝したが、遠方から阿部という家族が亡くなった半日後にかけつけた。
「なんで、寝ているだけで死んじゃうんだ?検視はしたのか?訴えてやる!」
医師は逮捕され、係争中だ。
ネオリベ病院は後期高齢者の医療費負担上限を越えたら診ない経営方針が良かったのか、その後も繁栄した。医療裁判も起こらなかった。
そこから送られてきた後期高齢者を手厚く診療した病院は自腹ばかり切っていた為傾いた。医療裁判も多発した。
その数年後、「尊厳死」制度がずっとしきりを下げられて法制化された。
しかし、「信なくして国立たず」
になったことは、言うまでもない。年金でも信用を失った「国」に国民もそう何度も騙されっぱなしではなかった。
そう言えば誰かがこんな事を言っていた。今は空しく響く
「米百俵の精神」
テレビをみてると、国民生活にとっては、三浦知良事件やイージス艦事件ばかりやってるよりこっちの方が重要だと思う。
ついでだが、なぜ艦長が謝罪にでない?米士官?まさか不在?沖縄の米軍暴行の直後だから?
(参考)
後期高齢者医療制度の一般向けパンフレットを見て医療側の若干の考察
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/490.html
投稿者 町医者 日時 2008 年 2 月 26 日 11:27:20: Jlt0pjLrwYKl6
Re: 5分ルール 患者さん毎の外来時間をチェックし記載しろ! のシュミレーション
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/477.html
投稿者 町医者 日時 2008 年 2 月 23 日 10:55:13: Jlt0pjLrwYKl6
Re: 5分ルール 患者さん毎の外来時間をチェックし記載しろ! のシュミレーション(完結編)
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/478.html
投稿者 町医者 日時 2008 年 2 月 23 日 11:29:05: Jlt0pjLrwYKl6