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----天漢日乗 から転載----------------------------------------------------------
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/02/350036524_icu_0ac7.html
2008-02-20
医療崩壊 朝日新聞大阪本社は3500万円で365日24時間対応の奴隷麻酔科医を「不当に高い」とミスリード ICUの重症患者治療も緊急手術も、手術中の生命管理も麻酔科医なしではできないことを無視
マスコミは
自分たちよりちょっとでも給料がいいとすぐ僻み根性を出して、ミスリードしたがる
のだな。
かつて
毎日新聞が、産科崩壊を防ぐためにせっかく尾鷲にやってきた1人医長の産科医の給与が5520万円であることをすっぱ抜いて、1年のうち、2日しか休日がなく、ほぼ病院内で軟禁生活を送りながら、医療に当たっていた医師を追い出す
という愚劣な犯罪行為を行ったのは記憶に新しい。
2006-09-02 産科崩壊 一人産科医体制で起き勝ちなこと (その2) 尾鷲の医師を追い詰めたきっかけは毎日新聞の記事 一年の内363日病院にほぼ24時間詰めていた医師に感謝もなしか
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/09/_2_5c7b.html
で、今日は
朝日新聞大阪本社が市立泉佐野病院が募集している麻酔科医の給与が最高で3500万円と書き立てて、「麻酔科医への圧力」
を強めている。朝日新聞大阪本社に聞くが、
あなたたちは、泉佐野病院から常勤麻酔医がゼロになって、緊急手術が出来なくなった方がいい
のか。予定にない手術は、
常勤麻酔科医がいないとできない
のだぞ。なおかつ
麻酔科医は、麻酔をするだけでなく、生命管理全般を扱っている医師
だということを知らないのではないのか。救急医療やICUは麻酔科医がいないと回らないのだが、まさか
救急医療やICUの重症患者治療には麻酔科医は関係ない
と思いこんでいるのではないか。
泉佐野病院には
ICUは8床
ある。この重症患者治療は、常勤麻酔科医がいないとムリなのだが、1人でICUの管理をし、緊急手術に対応し、手術予約もこなすのは、
絶対に人間の限界を超えている
と思う。今は
4人で回していても大変だ
という泉佐野病院で、
命を守るためには、常勤麻酔医は複数名必要
だということを無視している。その上、
あくまで最高で3500万円で奴隷麻酔科医を募集
というのが
いかに麻酔科医師に過労死寸前の過重労働を招くか
とファクターをことさらに
書かずにミスリード
しているのだ。そうですか、朝日新聞大阪本社、
あくまで最高で年収3500万円で過労死するかもしれない奴隷麻酔科医がそんなに憎い
のですか。
麻酔科医は実はフリーの方が収入が高い。泉佐野病院の最高で年収3500万円というのは、
応募が1人なら満額3500万円、3人なら1人1200万円
とかいう、ふざけた計算ではないかと睨んでいる。たぶん
複数名の応募が有れば、もっと安い年収でこき使う
という話だろう。
そして、フリー麻酔科医には、オンコールはかけられないから、365日24時間拘束(オンコールあり)で1人常勤麻酔科医というのを時給換算すると
3500万(円)÷365(日)÷24(時間)=3995(円)
だ。
命を預かる麻酔科医の技術時給として相応の時給よりは遙かに安い
のである。
デイトレーダーでももっと稼いでいる
だろう。デイトレーダーは報道でもてはやし、
高度な専門技術で命を助ける仕事をしている医師の給与を「不当に高いようにミスリード」
する意図はなんだ?朝日新聞大阪本社。
朝日より。
====朝日新聞=====================================================================
http://www.asahi.com/life/update/0219/OSK200802190069.htmltarget=
報酬年3500万円、麻酔科医を募集 大阪・泉佐野市
2008年02月20日10時03分
関西空港の対岸にある大阪府泉佐野市の市立泉佐野病院で、激務などを理由に麻酔科の常勤医が一斉退職する見通しとなり、後任の医師を確保するため、病院側が最高で年3500万円の報酬を雇用条件に提示していることがわかった。麻酔科医が不在になれば、救急対応を含む大半の手術ができなくなる。拠点病院としての機能低下を防ぐ窮余の一策としている。
同病院の麻酔科には現在、4人の常勤医師がいるが、いずれも3月末で辞職する可能性が高い。一部の医師が昨年末に辞職を願い出たのを機に、残る医師も「補充なしで手術室を支えられない」と退職を決めたという。
年収3500万円は病院事業管理者(特別職)の約2倍。厚生労働省の調査(昨年6月時点)では、自治体病院勤務医の平均年収は1427万円で、これと比べても突出している。同病院は所属先のない「フリー」の麻酔科医に1日約12万円の報酬支払っているといい、この水準をもとに年収をはじき出した。今月1日から大学などに要請する形で募集を始めたところ、これまでに数件の引き合いがあるという。
同病院は全国に3カ所しかない「特定感染症指定医療機関」の一つ。今夏をめどに、産科医療の中核施設「地域周産期母子医療センター」となる予定で、緊急手術に即応できる常勤麻酔科医の確保が急務だった。市幹部は「ほかの医師の給与に比べて高すぎる、との指摘が内部にあったが、手術ができない事態は避けねばならない」と話す。
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いいか、朝日新聞大阪本社。
フリー麻酔科医に12万円/日
だとしても、フリーの先生は、担当する手術が終わったらいなくなるのだ。オンコールはない。で、
12万円×365(日)=4380万円
である。
泉佐野病院の設定した奴隷麻酔科医の報酬は最高で3500万円
だから、
フリー麻酔科医の日給から換算した年俸よりも880万円も安い
のだ。全然、高くないじゃん。それとも
わざと計算しなかったか、計算できなかったか
どっちだ、朝日新聞大阪本社。
今のところ、応募したいという先生がいるようだけれども、そうでなくても勤務がキツイという評判の病院に、
奴隷麻酔科医として派遣
されるのは、自分の命と年収3500万円を天秤に掛ければ、たぶん
保って1年
ではないかと思う。関西では麻酔科医は常勤から離れるのが加速しているので、果たして3500万円で奴隷となって働いてくれる、奇特な麻酔科医の先生がいるのかどうかすら危ぶまれる。その上
3500万円というのはあくまでも最高額で、複数応募があった場合はもっと下がるだろう
から、そうなると
4人で回らない麻酔科が、5人以上の医師を得られるとは思えない
のである。どのみち
3500万円で1人常勤麻酔科医というのは、完全な労基法違反の過重労働になり、人道的な側面から見ても、人権無視
である。泉佐野市のソロバンが、間違っているとしか思えない。今必要なのは
5人以上の麻酔科医
であるのだが、このままでは後任補充はおろか、
すべての緊急手術の休止とICU閉鎖
に陥る可能性が高い。
2008-02-20