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(回答先: 日本の医療費は、効率的に使われているのでしょうか? 生産性は上昇しているのでしょうか? 投稿者 hou 日時 2008 年 1 月 27 日 00:17:38)
houさんこんにちは。お返事遅れてすみません。
なんか、資料は次々出てくるのですが、私にはそれをうまくさばいて纏めるのが
何年経っても下手くそのようです。以上言い訳でした。
>そうだとすると、薬価などの国内製薬を保護するために高く据え置いたり
>海外医療薬の承認申請がすすまないということを重視したため、民主主義の基礎ともい>える医療の発展に寄与しなかった。
>ということにならないでしょうか?
>国内製薬が厚生省と組んでやったこと?
>なのでしょうか?
それもあると思います。
ただ、例えば私が通院して処方してもらっている薬とかを考えてみますと、
それだけではないと思いです。
いくつかあげます。
★日本では、医薬品は自由に価格設定できないが、欧米では製薬企業が自由に
薬価を決めることができる。(その代わり、日本では薬価は市場での実際の販売
価格(実勢価格)をもとに、実勢価格に近づくよう、 必ず2年ごとに見直される
(薬価改定))。
↑
薬価制度があるからといってそんなに高い価格をつけられるわけではないので、
製薬企業の利益は低く抑えられてしまい、研究開発型の製薬企業ほど薬価制度に
対しては、不満が高いようです。より高い価格で販売できる米国などに市場を求め、
進出する傾向があります。
★日本に比べて、ドイツ、イギリス、米国では、ジェネリック医薬品のシェアはとても
高い。(ジェネリック医薬品……先発医薬品(つまり新薬)の特許が切れた後に認可
された、他の製薬メーカーから発売される有効成分・品質・効き目が同じで、より
安価の薬。)
houさんがあげたデータとほぼ一致しています。
↑ジェネリック医薬品は新薬に比べ実施する試験項目が少ないため、開発費が少なくて
済み、低価格での提供が可能なので、これを使えば、患者にとっても有り難いし、
医療費も抑えられるし、大変いいことではないですか、と思うのですが、処方する
医師にとっては重篤な副作用等のリスクとかも考えてしまうかもしれません。
また日本では厚生労働省が本格的にジェネリック促進を打ち出して以降、むしろ
ジェネリックの価格は高くなり、ほぼ先発品の7割程度になっているそうです。
まあ薬価制度のおかげで、高止まりですね。これではジェネリックの有難みが
少なくなります。
★日本の臨床研究、臨床治験を取り巻く環境が大変に悪い。
↑新薬が出来るまでにだいたい10〜15年くらいかかります。そのうち人での有効性と
安全性のテストである「治験」はだいたい3〜7年かかります。ごく最近のデータ
では国際的な共同治験に参加している割合は世界各国中で(どれだけの国と比較して
いるのかが見つかっていないが)日本は60位だそうです。
これではそのうち新薬が1つ承認されるのに何十年とかかるでしょう。
医薬品という点においては、houさんの疑問に一番あてはまるのはこれかな、と
思います。
参考資料は、時間があればぼちぼちアップします。(できるだけ役に立つ資料をアップ
したいですね)
治験は、私も病気してなかったらやりたいんですけど。まあその代わり、私が
通っている病院の先生が処方する薬はほとんどジェネリックですから、承認後に
改めて治験しているようなものです(笑)。