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観終わった瞬間「何じゃこりゃ?」と思いましたが後からジワジワと自己嫌悪を覚えました。
こんな映画をそれなりに楽しんでしまう自分って何なのか?と。
次に何が起こるか分かっていてその残酷なシーンを期待して観ている自分がいました。
予定通りのクラッシュがあった瞬間のリアルな残酷さに思わず心の中で拍手を送っていました。
「さすが、タランティーノ!期待を裏切らないね!」と。
この映画には生きている価値が無いような人間しか登場しません。
延々と繰り広げられるくだらないおしゃべりや乱痴気騒ぎで観客は軽蔑心で一杯になります。
「こんな奴等が死んでも構わない。」と思えるようになるのです。
そこがタランティーノ監督のサービス精神です。
観客に暴力を存分に楽しんでいただく為の。
この映画の隠されたテーマは対テロ戦争のおかしさかも知れません。
最後にサイコ野郎を殺す美しき女性達が報復という絶対的な正義の仮面を被って殺人を楽しんでいるという事が描写されます。
タランティーノは「アンタらこんな映画が観たいんだろ?だったらお望み通り観せてやるよ!」って言っているように思えます。
そういう意図を知りながらも観てしまう自分って何かと思います。
自分の残酷さを何度も確認してどうすんの?って感じです。
自分の映画が観られなくなる事がタランティーノの目的なのかも知れません。