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転載:http://exodus.exblog.jp/6123156/
2007年7月16日10時13分ごろに新潟県上中越沖を震源地とするマグニチュード 6.6の地震が発生した.震央は北緯37度33.4分,東経138度36.5分,深さ10km,震央から発電所までの距離は約9キロだった.3年前の2004年10月23日には,新潟県中越(北緯37度17分,東経138度52分,深さ13km,震央から発電所までの距離は約28キロ)で最大震度7,マグニチュード6.8の地震が発生している.原子力委員会が定めた発電用原子炉施設の耐震設計審査指針では直下地震の規模をマグニチュード6.5と想定している.日本政府と原子力委員会は,2004年にすでにこの耐震基準を上回る規模の地震が発生していたにも関わらず,対策を怠って国民を重大事故発生の危険に曝してきた.今回の地震ではついにIAEAが,「事故調査に協力する用意がある」という婉曲な表現ながら,直接調査に乗り出す姿勢を表明した.
7月18日、IAEAのエルバラダイ事務局長は柏崎刈羽原発(写真)の事故調査で協力の用意があると発表(2007年 ロイター/Issei Kato)
[クアラルンプール 18日 ロイター] 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は18日、新潟県中越沖地震により東京電力<9501.T>(株価)の柏崎刈羽原子力発電所から放射能を含む水が海に流出するなどした事故に関する調査で、日本の関係当局に協力する用意があると表明した。
エルバラダイ事務局長は記者団に「IAEAは、日本に協力して国際チームを派遣し、(刈羽原発の)事故を調査し、そこから必要な教訓を引き出す用意がある」としたうえで、「日本の当局からは情報を得ている。今回の地震は、東電がすでに指摘しているように、発電所の設計時に想定した以上に強い規模だったことは明らかだ」述べた。
エルバラダイ事務局長は、原子炉の構造は損傷を受けていないが、日本がこの件について徹底的な調査を行うことは必要だとの見方を示した。
事務局長は「原子炉の構造またはシステムが損傷を受けたというわけではないが、日本が原子炉の構造やシステム、部品を徹底的に調査し、この地震から必要な教訓を引き出すことが必要だ」と述べた。
また「日本がこの調査で透明性を保つことを望んでいるし、またそうすると信じている」と付け加えた。
2007年7月18日水曜日
人為的な行為によって引き起こされる地震を「誘発地震」という.地震学者の島村英紀氏(北海道大学)は「人間が起こした地震」というエッセイ(1997年)の中で,誘発地震の多くの実例を挙げている.「大地震のエネルギーは大きな発電所の何百年分もの発電量に相当するくらいだから、おいそれと人間が作り出せるエネルギーではないからである。しかし、人間は間接的には地震を起こせないことはない。つまり、地震が起きそうなだけ地下にエネルギーがたまっているときには、人為的な行為が地震の引き金を引くことは出来るのだ。」(引用同書)
上記のCO2地下貯留実験は採掘とは関係ないが,帝国石油の南長岡ガス田で行ってきた「水圧破砕法」という工法が新潟中越地震を誘発している可能性を島村英紀氏は上掲記事の「追記」で指摘されている.南長岡ガス田は新潟中越地震震央から20キロの距離にあり,地下4.5キロに高圧水を注入して岩を破砕し,坑井を「刺激」して生産性を8倍も向上させることに成功したと言われる.南長岡ガス田が「水圧破砕法」を使い始めたのは2000年以降である.注水によって地震が発生する事例が存在することは完全に実証されている.深度もCO2注入が1100mなのに対して,4.5kmであるから地震誘発効果はむしろこちらの方が高いのではないか?もちろん,これらの複合効果と考えるのが最も素直だろう.
リアルタイムデータ (柏崎刈羽原子力発電所,実時間更新)
2007年新潟県中越沖地震速報 (日本地震工学会,2007-07)
新潟地震“人造”だった!? 近くでガス田注水作業 (ZAKZAK,2007-07-19)
地震と長岡の地下への液化ガス圧入との関連性について考察する人 (低気温のエクスタシーbyはなゆう,2007-07-19)
今回の地震と長岡の地下にCO2を圧入したこととの因果関係は? (低気温のエクスタシーbyはなゆう,2007-07-19)
IAEAは次は日本の「核施設」停止へ?(選挙前注意喚起:WEの記事が日経に) (Like a rolling bean,2007-07-19)
柏崎から30キロ以内、風向きによっては300キロ以内の皆様、チェルノブイリ規模の原発事故に備えて、心の準備・覚悟はできましたか。 (雑談日記(徒然なるままに、。),2007-07-19)
やはり柏崎刈羽原発の直下にあからさまな断層があったようだ (低気温のエクスタシーbyはなゆう,2007-07-18)
原発直下に断層か、建設の前提に疑問 中越沖地震 (朝日新聞,2007-07-18)
柏崎刈羽原発事故に思うこと・・・ (晴天とら日和,2007-07-18)
柏崎市刈羽村、原子力発電所敷地の航空写真をアップしました。断層の走る方向をほぼ特定。政府は情報を隠さず正直に公開せよ。 (雑談日記(徒然なるままに、。),2007-07-18)
[1267]先ほどの地震について(1) (新・地震学セミナー,2007-07-16)
二酸化炭素地中隔離技術の適用に関する世界の動向 (地球環境産業技術研究機構,2006)
平成16年新潟県中越地震 (日本地震工学会,リンク集)
2004 年新潟県中越地震による原子力発電所の地震応答(その1) (日本地震工学会)
岩野原実証試験・モニタリング (CO2地中貯留プロジェクト,財団法人地球環境産業技術研究機構)
地下1100mにCO2を封じ込める、国内外で実証プロジェクト (日経エコロジー,2003-04-09)
注水に伴う誘発地震の発生特性 (西上欽也 et al,地学雑誌,2002)
人間が起こした地震 (島村英紀,地震学の冒険,建築雑誌「施工」,彰国社,1997)