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地球温暖化によって、北極圏の植物が生存の危機にさらされている。
植物は、クマや狼のように、えさをそして、自分の生きる場を求めて、彷徨できない。
彼らは、だから種族保存を風なぞの「自然の営み」にゆだねる。ましてや、いま生きているこの場が難しくなれば、自分の種子をより遠くに運んでもらわなければならない。
花を咲かせ、種子を風に舞わせ、その種子を流木に乗せ、あるいは、流氷に乗せたりして、生存できる見知らぬ土地を探す。
夏に、渡れない川でも、冬になれば、川が凍てつき、種子の移動を容易にさせるという。
この危機にさらされる植物たちの、自らの生きる地を探す姿に、小説以上のロマンを感じる、「他力本願」というさえ言葉が出てきてしまう。
それにひきかえ、現代人の種族保存本能っていったいなんだ?
ミツバチが、その市販のビン一瓶(450グラム)を満タンにするのに、一回の飛行時間は約25分として、一万七千回の飛行を必要とするという。
そして、この25分間に、約500の花を回る。
つまり蜂蜜一瓶には、八百七十万個の花をまわった、「七千二百二十時間のハチの労働」が集約されているそうだ。
長谷川真理子、(「科学の目、科学の心」岩波新書より)
そしてそのハチも、女王蜂を除けば、越冬できず、全滅するという。
一日、24時間に365をかけると、一年、8760時間の寿命。
つまり一瓶の蜂蜜をつくるために、ハチの一生があるのかとおもうと、ハチが人間よりはるかに「立派」に思えてくるのだ。