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2007年 06月 22日
護憲派候補者リストの見直し:社民党推薦候補は必ずしも全員9条堅持ではないのではないか?
当ブログで作成した「護憲候補者リスト」は@社民党支援ブログのsdpj_2007さんが作成されたリストにA反戦な家づくりの明月さんらの改憲アンケートの調査結果とB平和への結集ブログの東本高志さんのリストを加味したものである.この他に参照した資料としては,C中日新聞候補者聞き取り調査(アンケート),D共産党公式サイトなどがある.参議院には衆議院のような解散がなく,今回改選議員は向こう6年間参議院議員の地位を保証されるのだから,候補者の所見を十分吟味して慎重に判断する必要がある.もう一度これらのリストを再点検してみた.【最終更新:2007-07-04】
20日に発表された社民党のマニフェストでは,「9条と年金があぶない 今回は社民党へ」のキャッチフレーズのもと「年金制度の管理体制確立」と「憲法9条の堅持」を最重点公約として打ち出している.社民党が護憲政党であることは国民によく理解されているが,社民党が推薦する候補は必ずしも公約ないし所信として「9条堅持」が打ち出されていないように思われる.※
●社民党リスト@推薦候補のうち,リストBでは【保留】となっている候補者:
佐賀県 1 川崎 稔 民主? (国民新推薦)
●社民党リスト@推薦候補のうち,リストBでは【保守・準保守】となっている候補者:
山形県 1 舟山 康江 民主▲ (国民新推薦)
長崎県 1 大久保 潔重 民主▲ (国民新推薦)
宮崎県 1 外山 斎 無所属 (民主▲、社民推薦)
※《平和への結集ブログ》の東本高志さんからご指摘があったので,上記「社民党推薦候補」を「リスト@推薦候補」に修正した.リスト@を作成された《社民党支援ブログ》さんはややルーズな基準で「社民支持」,「社民支援」というカテゴリを立てられているようだが,これらの候補が「社民党推薦」を受けている事実はないので記述変更した.この訂正で社民党公認・推薦候補で9条堅持に関し疑義のある地方区候補は宮崎県の外山斎氏のみとなった.
なお,《平和への結集ブログ》の太田光征さんから埼玉と千葉の2つの3人区では社民党候補より共産党候補の方が有力ではないか?というご指摘があったので,当ブログでも共産党候補を上位に配置することした.(千葉では例外的に護憲推薦候補3人となる)(2007-07-03)
リストBで【保留】ないし【保守・準保守】となっている候補者のうち,社民党から推薦を受けている上記の4名についてネット上で検索してみたが,9条堅持という立場を確認することはできなかった.中でも外山候補は公式ブログで防衛庁の省昇格を歓迎する意向を述べられている上,自衛隊のイラク派兵を積極的に評価されているように受け取れる節もあるので,護憲候補と呼ぶのはかなり難しいような気がする.しかし,この見直しの過程で,これまで【保留】に区分していた植松恵美子氏(香川県),亀井あきこ氏(島根県),友近聡朗(としろう)氏(愛媛県)の3氏については言質を取ることができたので,【準護憲】ないし【護憲派】の区分に移動した.
これらの情報を加味して,現在のところ確実な護憲派と確認できた候補者だけを含む「純護憲」派候補者リストを作成してみた.共産党はすべての選挙区に候補を立てているので,このリストには穴(空白区)は存在しない.護憲派候補が競合している選挙区では民主>社民>共産の優先順位を付けて競合解消した.このリストは私が試みに作成したもので,選挙区の情勢・個別事情などまったく反映されていない机上の「試案」である点に,ご留意頂きたい.定数>1の選挙区では(北海道を除き),定数−1までの競合を許容範囲とした.選挙区に詳しい方,特に各政党関係者がこのリストを見て,どのような感想を抱かれるものかお尋ねしてみたい(笑).
<「純護憲」派候補推奨リスト(試案)>
北海道 2 小川 勝也 現 民主★
多原 かおり 新 新党大地(民主☆,国民新推薦)
青森県 1 渡辺 英彦 新 社民
岩手県 1 伊沢 昌弘 新 社民
宮城県 2 岡崎 トミ子 現 民主☆
秋田県 1 松浦 大悟 新 無所属 (民主☆、社民推薦)
山形県 1 佐藤 雅之 新 共産
福島県 2 小川 右善 新 社民
茨城県 2 田谷 武夫 新 共産
栃木県 1 谷 博之 現 民主☆(国民新推薦)
群馬県 1 酒井 宏明 新 共産
埼玉県 3 綾部 澄子 新 共産 → 比例区は社民党へ
松澤 悦子 新 社民
千葉県 3 加賀谷 健 新 民主★
浅野 史子 新 共産 → 比例区は社民党へ
青木 和美 新 社民
東京都 5 大河原 雅子 新 民主★
杉浦 ひとみ 新 社民
田村 智子 新 共産
神奈川 3 牧山 弘恵 新 民主★
水戸 将史 新 民主★
新潟県 2 山本 亜希子 新 社民
富山県 1 森田 高 新 無所属 (民主☆、社民推薦)
石川県 1 近松 美喜子 新 共産
福井県 1 若泉 征三 新 民主★
山梨県 1 米長 晴信 新 民主★ (国民新推薦,社民自主投票)
長野県 2 中川 博司 新 社民
岐阜県 2 加藤 隆雄 新 共産
静岡県 2 平賀 高成 新 共産
愛知県 3 谷岡 郁子 新 民主★
平山 良平 新 社民
三重県 1 高橋 千秋 現 民主★(国民新推薦)
滋賀県 1 徳永 久志 新 民主★(国民新推薦)
京都府 2 成宮 真理子 新 共産
大阪府 3 服部 良一 新 社民(9条ネット推薦)
宮本 岳志 元 共産
兵庫県 2 原 和美 新 9条ネット
奈良県 1 中村 篤子 新 共産
和歌山 1 阪口 直人 新 民主◎(国民新推薦)
鳥取県 1 市谷 尚三 新 共産
島根県 1 亀井 亜紀子 新 国民新 (民主☆,社民支援)
岡山県 1 姫井 由美子 新 民主★(国民新推薦)
広島県 1 河野 美代子 新 無所属
山口県 1 戸倉 多香子 新 民主★
徳島県 1 花岡 淳 新 共産
香川県 1 植松 恵美子 新 民主◎ (社民支持)
愛媛県 1 友近 聡朗 新 無所属 (民主☆、社民,国民新推薦)
高知県 1 武内 則男 新 民主☆ (社民支持)
福岡県 2 金岩 秀郎 新 社民
佐賀県 1 中尾 純子 新 共産
長崎県 1 渕瀬 栄子 新 共産
熊本県 1 松野 信夫 新 民主☆
大分県 1 山下 魁 新 共産
宮崎県 1 馬場 洋光 新 共産
鹿児島 1 皆吉 稲生 新 民主★ (社民支持)
沖縄県 1 糸数 慶子 元 無所属 (民主☆、社民、共産推薦)
■護憲候補が競合しない共産党単独選挙区(8)
■民主党・9条ネット公認・推薦護憲候補(25)
このリストで見ると,私が投票すべき候補者の名前も確定する.私は現在東京に居住しているが,住民票は埼玉県にあるので「松澤悦子綾部澄子※」で不在者/期日前投票を行うことになる.※上記でコメントしたように「『平和への結集』をめざす市民の風」の太田光征さんのご提案に従って,埼玉では「共産党の綾部澄子氏」を推薦することにした.埼玉は3人区なので必ず一人は護憲候補を通さなくてはならない.票割れする不利を考えるとここは共産党候補に絞り込むしかないのではないかと思う.千葉も3人区だが,ここには民主党護憲候補がいるので少なくとも一人は確保できる.共産党候補への絞り込みが成功すれば,護憲議員2人誕生だ!太田光征さんのバーター理論に従えば,地方区では共産党に入れる代わりに比例区は社民党に投票ということになる.共産党支持者がこのような投票行動を行うためには,政党間の取り決めがなければ無理かとは思うが,無党派層にとっては特に困難な選択ではない.(2007-07-03)
※「千葉3人区には民主党護憲候補がいるので少なくとも一人は確保できる」としたが,まったくの誤り.民主党は候補者2名を立てていて,うち衆議院議員4期を務めた長浜博行氏は当選確実,もう一人の護憲候補者である加賀谷健氏は当落線上ということで,千葉で護憲議員を誕生させるためには,一丸となって加賀谷氏を応援する以外にない.太田光征さんは千葉では共産党候補に投票することを呼びかけておられるが,護憲議員2名ということは有り得ないので,むしろ民主党加賀谷候補に票を集中すべきだと思う.(2007-07-04)
このリストで注目すべき点は,圧倒的に「新人が多い」ということである.現役は北海道の小川勝也氏,宮城の岡崎トミ子氏,栃木の谷博之氏,三重の高橋千秋氏の4議員しかいない.元を入れても6人だ.これを護憲派の衰えと見ることもできるし,護憲派の復活と見ることもできる.私はもちろん「復活」と見る.本当に衰退しているのなら,新人にもそのトレンドが現れなくてはならないからだ.特に民主党新人候補に護憲派が大挙輩出している様はそれが新しい趨勢であることを示している.今度の参院選挙こそ本当の正念場,世紀を分かつ夏の決戦である.
http://exodus.exblog.jp/5945521