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Re:れんだいこのカンテラ時評296 れんだいこ 2007/05/28 21:42
【ルターのユダヤ教パリサイ派批判考】
(れんだいこのショートメッセージ)
ルター(1483.11.10日-1546.2.18日)の歴史的ユダヤ主義に対する批判を知りたくなった。ルターはカルビンと並んでプロテスタント派近代宗教改革の祖として知られている。ローマ・カトリックの政教一致体制を壊したかったユダヤ教パリサイ派は、この流れを歓迎した。
ところが、ルターは(カルビンのことはよく分からないのでこう記すことにする)、ローマ・カトリック式宗教体制に激しく抗議し「聖書に帰れ」と叫ぶ他方で、パリサイ派式ユダヤ教に対しても厳しい舌鋒を放っている。今日、ルターのこの功績の前者のみが吹聴され、後者は隠蔽されている。
ここでは、ルター著「ユダヤ人と彼らの嘘」を検証する。パリサイ派式ユダヤ教に対して、かくなる理論的批判を為し得たのは碩学ルターならではであろう。イエス教、キリスト教に精通し、その宗教的信念を確固たるものに為しえている者にして初めてパリサイ派式ユダヤ教の虚構を鋭く衝くことが出来た。ルターは、単に理論的に検証したのではなく、西欧社会がユダヤ教に飲み込まれないよう実践的な指針まで与えた。それは、深く危惧していた故にであろう。
その後の歴史はどうなったか。ルターの危惧通りに進む。興味深いことは次のことである。ルターが同書で揶揄していた「本国を持たないユダヤ人」批判に反発するかのように、ユダヤ教パリサイ派はその後ホームグランド創出に向かい、シオニズム運動を生み出し、第二次世界大戦後イスラエルを建国した。その建国過程の非道さが、今日のパレスチナ悲劇、中近東紛争の原因である。もとへ。この限りに於いて、ルターの「さまよえるユダヤ人批判」は通用しなくなっており色褪せてしまった。
しかしながら、ルターが解剖所見して見せたパリサイ派式ユダヤ教の虚構は、今日彼らが世界支配勢力となり金融と戦争と原子力を牛耳り、彼らの本性を誰憚ることなくさらけだしていることにより、ルター指針の正しさがますます逆証されている。ユダヤ教パリサイ派の社会進出を認めると、こういう結果になるということを予見していた「ルターの指摘」が輝きだしている。
もう一つ興味深いことがある。ルターは、ロスチャイルド1世(1743〜1812)の歴史的登場とその生態をも予見していた風がある。彼らが、「シオン長老の議定書」をマニュフェストし、現代に繋がる世界支配戦略を始動させた。ルターはかの時、封建制ドイツの諸侯がユダヤ教パリサイ派を金融政商として取り込むことによる危険性に警鐘乱打していたが、事態はその通りになった。
残念ながら、日本左派運動は、かような史観を全く持ち合わせていない。明治維新以来の高等教育機関は、ネオ・シオニズム・テキストに基く扁平な歴史しか教えないので、彼らに不都合な「ルターの指摘」は歴史の紙くず入れの中へ捨てられている。政財官学報の枢要五者機関が結束して、ネオ・シオニズム・テキストに基く国づくりにばかり励むので、「ルターの指摘」はますます忘れ去られるであろう。
しかし、世の中には、伏せられたら覗きたい者も居る。れんだいこもその一人である。どちらのテキストが正しいのか、生命力を持つのか比較考察して見たくなる。原書、英訳本、和訳本をまだ手にしていない状態なので、ネット空間に登場した諸賢のそれを転載ないし一部れんだいこ訳させいただくことにする。それにしても歴史に残る良書であろう。
ルターのユダヤ主義批判考
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/religion_christ_protesthaco_rutter_yudayasugihihan.htm
2007.5.28日 れんだいこ拝
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*2007.5月、れんだいこサイトの論考保全に協力を
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/