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現投稿者「凡人」は一年前に下記を阿修羅に書き込みをしました。
http://www.asyura2.com/07/holocaust4/msg/184.html
この書き込みでは、石田勇治東京大学教授が著した「アウシュビッツの嘘」なる著作について、同教授の大学研究者にはあるまじき虚偽の隠蔽(見て見ぬ振り)を指摘しました。より根源的な指摘は木村愛二氏、レンダイコ氏よりなされています:
http://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-12.html
http://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-13.html
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/bunshoron_bunshoshokaico.htm
私は、上記書き込みで、教授が文部省科学研究費を得て”Comparative Genocide Studies”(CGS)なるプロジェクトを立ち上げている事を紹介しました。このプロジェクト活動の一部として開催されたと思われるシンポジウムの報告が下記です(いささか旧聞ですが)。
http://www.cgs.c.u-tokyo.ac.jp/symposia/s_2004_03_27.html
大変に長い物なので、ここにすべてをコピペは致しません。2−3私の目を惹いたくだりを書きとどめます:
(1)石田氏は冒頭の挨拶でこう言います
『ジェノサイドの定義について一言だけ触れておきます。ジェノサイドは、先のローマ規程と 「ジェノサイド条約」において明確な定義が与えられている国際法上の概念です。それによると、ジェノサイドとは、国民的 national 、民族的 ethnical 、人種的 racial または宗教的 religious な集団 の全部または一部を、それ自体として破壊する意図 をもって行われる殺人などの行為をさします。』
とすれば、1945年2月13-14日のドレスデン空襲、3月10日の東京空襲、そして、広島・長崎の原子爆弾投下はジェノサイドそのものではなっかたのか?これについての考究は、このシンポジウムではなされません。
(2)石田氏は同挨拶でこうも言います
『私どものプロジェクトは近代世界、とくに二十世紀以降の世界各地で生起したジェノサイドとその随伴現象を実証的に検証しつつ、そのしっかりとした成果の上 に、ジェノサイドを予防するための理論枠組みを構築しようとしています。日本学術振興会は、日本のアカデミズムにジェノサイド研究を確立しようとする我々 のプロジェクトを、「地域研究による人間の安全保障学の構築」、「アメリカ研究の再編」という二つのプロジェクトと組み合わせて、より大きな「平和構築に 向けた知の再編」プロジェクトに位置づけています。人間の安全を確保し平和を構築するためには、それらを阻害する不法な集団的暴力の極端な形態であるジェ ノサイドの要因とメカニズムを明らかにしなければなりません。』
要因とメカニズムの探求では、実際になされた事の、科学的究明がまずは前提ではないのか?と教授に問わねばなりません。
そのことへの言い訳でしょうか?教授は
『これまで、わが国の大学や学界においてジェノサイド問題が正面から取り上げられたことはありませんでした。必ずしもタブーであったわけではないのですが、 学問的な関心を集めてこなかったようです。たしかにホロコーストについてはいくつか優れた研究はありますが、ジェノサイド一般となると、それは未開拓の分 野に属します』
と言います。木村・西岡の両氏はまさに学問(科学)的な問いかけを発していたのではないでしょうか?
(3)シンポジウムの結びで、石田教授はチクロンBに言及しています:
『疫病は軍隊でもひどく恐れられていました。すでにバルカン戦争時、ドイツ・オーストリアは同盟国のブルガリア軍の疫病対策を支援するため専門家を派 遣しています。第一次大戦時にドイツの軍医や衛生官がトルコに派遣されたのもこの疫病対策が目的でした。かれらはコンスタンチノープル、アレッポ、アドリ アノープル、スミルナに防疫対策室を設け、消毒施設を普及させるとともに、「シラミさえ殺さないムスリムの慈悲深さ」に驚きつつ、これを克服してゆきま す。 第一次大戦中のトルコ都市部の貧困と不衛生はひどく、シラミにたかられた物乞いを官憲が追い立てて、ドイツ人衛生官の指導で消毒を施すというよう なことが日常的に行われていたといいます。それでも効果はあがらず、疫病は蔓延寸前でした。こうした状況は、「公共衛生」を口にし始めたトルコにとって、 アルメニア人を攻撃する格好の口実となりました。彼らは疫病患者に見立てられることになります。虐殺が始まると、トルコの病院では実験と称してアルメニア 人に細菌注射が打たれるということもありました。ドイツの医師たちはこれに眉をひそめたといいますが、中には「アルメニア人がトルコの公共衛生を台無しに している。都市の貧しいアルメニア人がチフス菌を持ち込んでいるのだ」と述べて、都市からのアルメニア人の追放を要請したドイツの科学者もいました。ペー ター・ミューレンスはその一人ですが、彼は同時期にトルコに派遣されたローデンヴァルト、ツァイスらとともに「アウシュヴィッツ」でチクロンBの使用に関 与するような「ナチ・ジェノサイドの科学者」への経歴を歩むことになります。』
シラミとチクロンBの関係を言外に認めているにも関わらず、お定まりのこじつけ論理です。
(4)ところで、ナチの犯罪に関してはマックスプランク研究所の研究員が「ナチ・ジェノサイド研究の最前線」と題して講演しています。夫々でご覧あれ。 この研究所は自然科学分野で世界の一線を走る研究所と思っていたが、WIKIPEDHIAによれば社会科学分野の部門もあるようです。
私の周囲は、石田教授は、日本国政府権力に立ち向かう大変良心的な大学の先生であると、高い評価をします。生きるための職業としての研究と、真理を後世に遺すための研究の重みの違いを言い立てることでもって、この偉い先生を非難する私はネオナチ、極右であると非難されます。