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辛口時評070327
ホロコースト否定論を罰する「歴史記憶法」論争への論及記事発見
以下の私見に関して、インターネット検索したところ、論及記事を発見した。
大いに議論を深めたい。
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ホロコーストに疑義を呈すのを禁止する法律がフランスで論争
http://www.asyura2.com/07/holocaust4/msg/103.html
投稿者 木村愛二 日時 2007 年 1 月 24 日 21:36:10: CjMHiEP28ibKM
辛口時評070124
ホロコーストに疑義を呈すのを禁止する法律がフランスで論争
朝日新聞(2007年1月23日)に、半頁の長大特集が掲載された。ホロコーストに関しては、むしろ、最も狂信的な朝日新聞が、この記事を掲載したのは、イランのアフマディネジャド大統領の「ホロコースト神話」発言以来の現状の反映であろう。
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http://www.jca.apc.org/~altmedka/shoten-holo.html
ヒトラー・ホロコースト神話検証
木村愛二著 四六版280頁 木村書店発行 2006年10月13日発売 定価2,500円
木村書店注文方法
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ドイツ誌シュピーゲルは「ホロコースト神話」発言で話題騒然のイラン大統領、アフマディネジャドの顔写真を「世界が畏敬する男」の説明で表紙に飾り、長文のインタビュー記事を掲載。元ドイツ首相コールはアフマディネジャドの発言に感謝し、「われわれにはこれを言う勇気がなかった」と告白した。
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以下、朝日新聞の記事を抜粋する。
大見出しは「歴史記憶法 仏で論争」。
小見出しに「ナチス犯罪への疑義 禁止/奴隷貿易を人道犯罪と規定・・・・」「政治が介入」「過ちを防ぐ」。
記事の冒頭の(パリ=沢村亙)記者によるリードは、以下である。
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「フランスには、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)に疑義を呈するのを禁じたり、奴隷貿易の非人道性を記憶にとどめたりする法律がある。歴史の評価を法律で定めた一連の「歴史記憶法」について、「歴史認識の押しつけ。歴史研究への政治介入を招く」「被害者をまもり、過ちを繰り返さないために必要」と、論争が広がっている。歴史と政治の関係について、賛成派と反対派に聞いた。
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記事の本文の書き出しは以下である。
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仏リヨンの軽罪裁判所は18日、右翼政党・国民戦線の幹部に有罪判決を言い渡した。「ユダヤ人虐殺の死者数やガス室の有無について、もっと議論すべきだ」と述べた発言が、ゲソー法違反と認定された。
昨年11月、仏法曹界の56人が、施行中の三つの歴史記憶法の全廃を求める声明を出した。「立法府が歴史家に成り代わって歴史に口を出すのは職権乱用だ」と訴えた。[後略]
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「反対派」の「ユダヤ系フランス人の歴史家」ピエール・ノラのコメントには、「歴史家の研究・発言に枠はめる危険」の小見出しが付いている。
「賛成派」のユダヤ人、「弁護士セルジュ・クラルスフェルド」コメントには、「戦争の生存者を虚言・中傷から保護」の小見出しが付いている。
[後略]
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以下が新たに発見した論及記事である。
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http://plaza.rakuten.co.jp/1492colon/diary/20070204/
漫望のなんでもかんでも
http://plaza.rakuten.co.jp/1492colon/diary/200702040001/
歴史記憶法
少し前、『朝日新聞』1月23日版に、「歴史記憶法 仏で論争」という記事が載った。
記事の末尾に、「いま、欧州連合(EU)レベルでホロコースト否定論を罰する法令を作る計画が、ドイツの発案で進行中だ。同様の国内法がある独仏やオーストリアに対し、英国や北欧諸国では『言論の自由を脅かす』と慎重論が聞かれる」とある。
フランスには、『ゲソー法』という法律がある。新聞の紹介によると以下のような法。
「ゲソー法 1990年7月に採択。ナチスによる人道犯罪に疑義をはさむ行為を禁止。違反者に禁固刑や罰金を課す罰則規定がある。ゲソーは提案議員の名前」
賛成派、弁護士のセルジュ・クラスフェルドさん(71歳 ルーマニア出身のユダヤ人。父はアウシュヴィッツ収容所で殺された。ナチス協力者の告発に数多く携わる)の論点を、「ゲソー法」に絞って紹介してみる。
○戦争を生き残った者にとって、彼らは強制移送されなかったとか、両親は生きて戻ってきたとかいわれることは中傷であり、苦痛を伴う虚言である。馬鹿だとか愚かしいとか言われるより、はるかにつらい誹謗だ。
戦争の生存者や、命を奪われた者を直接知っている人々は、法律でこの手の虚言中傷から保護される権利がある。もちろん将来、その世代が死に絶えたら、法律は用をなさなくなるだろう。
○私は議会政治は、民主主義の指標の一つだと思う。法律という形で倫理的な指標を示し、歴史に倫理を介入させる権利がある。とりわけ同時代的な歴史の場合にその重要性は増す。
たとえば第一次大戦の後、アルメニア人の虐殺についてトルコの責任を審判し、断罪する試みがなされていれば、ヒトラーもユダヤ人大量虐殺に多少は尻込みしたのではないか。
反対派、歴史家のピエール・ノラさん(75歳 ユダヤ系フランス人の歴史家。「記憶」の観点から国民意識の形成を分析。アカデミー・フランセーズ会員)についても、同様に「ゲソー法」に絞って紹介してみる。
○歴史は自由な知的探求の結実だ。誤りがあれば知的探求によって正されなければならない。しかし政治家は、特定の利益や関心を代表する団体の要求に応じて、深い考察もしないで法律を採択しようとする。
政治家が歴史に介入し、私たち歴史家が何を考え、何を語り、何を教えるかを法的に枠にはめることは絶対に避けねばならない。
○ゲソー法は、ほんらい歴史家ではなく、ナチスの犯罪を矮小化する悪意を取り締まる法律だ。この法律が必要とされるほど、おぞましいユダヤ人大量虐殺を、歴史の単なるひとコマにしてしまおうという動きがある。
だが一定の表現を禁じる権限を議会に与えるのは望ましくない。・・「ユダヤ人だけは特別」という誤解を招かないためにも、私たちはゲソー法も含めた歴史記憶法の全廃を求めるという苦渋の決断をした。
○革命以来のフランスは国と個人の法的・人倫的な契約に基づいて成り立ってきた。一方でフランスは移民の国だ。子どもが学校で習う歴史は、多少虚偽的で、伝説めいたものであったとしても、社会の一体性を形作る強力な要素だった。
だから、人種や民族などの記憶に基づいた要求は、そんな一体性を飛散させてしまう危険をはらむ。
○もちろん政治にも過去に携わる権利と義務がある。誓いや宣言、記念式典を執り行い、不正義を正し、道徳上の過ちを償うことだ。
「この法律(ゲソー法)が必要とされるほど、おぞましいユダヤ人大量虐殺を、歴史の単なるひとコマにしてしまおうという動きがある」と歴史家のノラ氏が語るごとく、この法律を持っているフランスでも、そしてオーストリアでも大統領選挙の際に極右政党が急成長した事はつい最近のことだ。
貧困と格差の拡大は、「見捨てられた」との被害者意識を持つ人々を一気に極端な言説に走らせる・・という体験は20世紀を通して見られたし、21世紀になってもますます拡大しつつある。
そのような潮流を、法的措置によって本当に防ぎとめられるものなのか?疑問を持ってしまう。もしも、フランスで現政権とまったく異なる歴史観を持つ政権が成立し、その政権が、現行の「ゲソー法」と正反対の「歴史記憶法」を制定したら・・。
過去の亡霊が憑り付いたような首相や、都知事を見ていると、ノラ氏の、「政治家は、特定の利益や関心を代表する団体の要求に応じて、深い考察もしないで法律を採択しようとする」という言明の方が私にとっては現実性がありそうに思えてくる。
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