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アウシュビッツと「アウシュビッツの嘘」ティル・バスティアン著、石田勇治他訳、白水社、1995年11月、171頁(原本であるドイツ語版は1994年出版)を読んだ。
この本で、バスティアン氏自身の手になる記述部分は112頁までである。残る59頁は石田氏を含む四人の日本人「ホロコースト信仰者」によって書かれている。従って木村愛二氏風の換算をすれば、バスティアン氏自身は日本語換算で77,465字しか書いていない。木村氏が著した「アウシュビッツの争点」は、バスティアン氏の書いた分量の3.5倍となる(連載シオニスト「ガス室」謀略周辺事態、その4、この本の批判は木村氏を参照されたいhttp://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-series.html)。マルコポーロ事件を受けて、日本の信仰者が大慌てで、反論するべく探し出したのがこの本であったのではとの経緯を想像させる。
それはさておき、現投稿者が市営図書館からこの本を借り出した理由は、市図書館所蔵の書物であるにも拘らず、前借り出し者(と思われる)が、幾つかのパラグラフに傍線を引いていたからだ。編訳者一同は後書きを「歴史が偽造される事への危機感である。そして期待するのは「修正派」に対して動じることなく自ら強く反論できる若い世代の登場である」と締めくくっている。先の読み手は、自らのホローコスト信仰を確認したかったのであろう。ばっちりとここにも傍線がひいてある。このホローストについての現今の人々の認識状況はどうすれば変わるのだろうか?深刻な問題であろう。
さて、上述したように、石田氏もこの本に12頁の寄与(8000字余)をしている。この本のために書き下ろした物ではない。マルコポーロ事件に驚き、同年7月に雑誌「歴史地理教育」に寄稿した文の転載であるようだ。勉強不足が余りにも歴然であるので、ここで一々論駁しない。かえって、現投稿者は、石田氏の教育者、研究者としての質を疑うに至った。この疑問を解明すべく、石田氏関連のWEBから幾つかを拾ってみた:
(1)東京大学ホームペイジより
: 石田 勇治 [イシダ ユウジ]
所属名: 大学院総合文化研究科・教養学部 地域文化研究専攻 多元世界解析講座
職名: 教授
研究テーマ:
キーワード: 現代史 ドイツ ナチズム ホロコースト ジェノサイド 南京事件 戦争犯罪 戦後和解 過去の克服 歴史認識
最終更新日: 2006-04-
http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/IRS/IntroPage_J/intro68603060_j.html
(2)ウイキペディアで見る石田勇治氏
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%94%B0%E5%8B%87%E6%B2%BB
ドイツの研究所で研究員を勤めるなどの経歴があったればこそ、ドイツ国の情報を他に先駆けて手にできる。これが氏の大学での地位を保証している。とすれば、個人的な疑念を論文なぞにはできないという事情があるのだろう。下に書くように氏の研究は研究資金獲得環境にも強く影響されている。
(3)石田氏が編集委員を勤める雑誌
http://www.tandf.co.uk/journals/titles/14623528.asp
(4)石田氏がリーダをつとめる科学研究費プロジェクト
「ジェノサイド研究の展開」は日本学術振興会「人文・社会科学振興のためのプロジェクト研究事業」領域U 「平和構築に向けた知の再編」のコア研究のひとつです。
http://www.cgs.c.u-tokyo.ac.jp/results/members.html
法人化された国立大学では、原則として研究費は研究者自らが稼ぎ出さねばならない。しかし、文系研究者にそれを求めるのはかなり酷である。従って、こうした文部省研究費に頼らざるを得ない事は理解できる。しかも、文部省が「ホロコーストは無かった」という研究テマに研究費を出すとは思えない。更に言えば、現今の東京大学では、個人的にですら「ホロコースト否定」などの研究をし、それを出版物として世に出す事は難しいのではなかろうか?法人化された大学には、多額の民間資金が入っている。大学理事会にも企業メンバが入っている。民間資金、企業の背後で、それらを操作する「存在」が黙認するとは思えないからだ。彼らを脅す事で研究資金の流入を阻むのは容易だろう。一介の「身勝手」な文系研究者のために理工学、医学の先端研究資金が止まってしまう可能性がある。こうして、大学当局が、「ホローコースト否定」を研究テーマにする研究者を排除するであろう。
とすれば、この世界の安全にかかわる重大課題、アカデミックな世界では一切研究がなされないとうことなのか?、まあ、さしあたり、社会に影響を与える立場の東大の先生方には「嘘を言うよりは沈黙」をお願いしたいものである。