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毎日【イスラエル:パレスチナ市民を「人間の盾」に 証言相次ぐ】
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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070303k0000e030030000c.html
イスラエル:パレスチナ市民を「人間の盾」に 証言相次ぐ
自宅バルコニーの天井に残るイスラエル軍の銃撃の跡を指し示すパレスチナ人女性=ヨルダン川西岸ナブルスで2日、前田英司撮影
【ナブルス(ヨルダン川西岸北部)前田英司】イスラエル軍による占領地ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスへの侵攻で、同軍兵士がパレスチナ武装勢力の潜伏先を捜索する際、パレスチナ市民を先導役に利用したとの証言が相次いでいる。過去に市民が戦闘に巻き込まれ同軍の「人間の盾」となって死亡したケースがあり、イスラエル最高裁はこうした行為を禁じている。同軍は「情報が事実かどうか調査中」と話している。
イスラエル軍は、先月25日未明にナブルスに侵攻。旧市街を中心にパレスチナ市民に外出しないよう警告し、パレスチナ解放機構主流派ファタハ系の武装組織アルアクサ殉教者団のメンバーら8人の拘束作戦を1日まで継続した。アルシャイフ・ナブルス県知事によると、市民1人が死亡、約50人が負傷したほか、住宅約30棟が損壊するなどした。
「(イスラエル軍の)前を歩いて階段を上り、ドアをノックして開けろと言われた」。旧市街の自宅で2日、7歳の少女、ジハンさんが同軍兵士を近所の住宅に先導した様子を振り返った。先月28日午後8時過ぎ、自宅にきた兵士に武装勢力の潜伏先を聞かれ、「知らない」と答えると、約1時間半にわたり拘束された。泣き叫ぶジハンさんに兵士は先導を要求。近所の住宅のドアを開けて台所に入るよう指示されたという。
青果店経営のジードさん(47)も先月26日に捜索の先導をさせられたと訴えた。兵士の前を歩いて近所の住宅まで行き、ドアを開けるよう指示され、部屋にあった筒状の容器を確認するよう言われた。中には野菜が貯蔵されていただけだった。ジードさんは「自宅周辺の住宅を15棟も先導させられた」と憤った。
旧市街は通路が狭く複雑で、軍の車両の進入は困難だ。住宅が密集するため捜索は建物から建物へと連続し、兵士と潜伏する武装勢力の衝突が突発する危険もある。02年8月にはイスラム原理主義組織ハマス幹部に対するナブルス近郊での拘束作戦で、兵士の前を歩かされたパレスチナ人学生が銃撃に巻き込まれ死亡する事態が発生。イスラエル最高裁は05年、自発的であっても市民の利用を禁止する判断を下した。
イスラエル軍は「事実関係を調べている」としており、今回の作戦で実際に兵士が市民を「人間の盾」に利用したかどうかは確認していない。
イスラエル軍はナブルスをパレスチナ武装勢力の拠点と位置づけてたびたび侵攻している。アルシャイフ知事は「若者の厳しい移動制限で失業率は62%にも達する」と深刻な状況を嘆いた。また、地元女性団体のサラメ代表は「(同軍の)武力行使は人々の思想をより過激化させるだけだ」と語り、侵攻を非難した。
毎日新聞 2007年3月3日 11時06分 (最終更新時間 3月3日 15時51分)
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