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http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2008012502082162.html
世論の批判に『折衷案』 NHK会長、2代続けて引責辞任
2008年1月25日 朝刊
職員のインサイダー取引疑惑の責任を取って二十四日に辞任したNHKの橋本元一会長。NHKでは二代続けてトップが引責辞任する不名誉な事態となったが、同日付の経営委員会が任期満了で退任させるのではなく、橋本会長から出された辞表をあえて議決して辞任させる形を取ったのは、今回の事態を重視している経営委の姿勢を世論に印象づける狙いがあるようだ。 (小田克也、安食美智子)
「報道目的の情報を自己の利益のために悪用したのは許されざる行為。極めて重大な事態だ」。NHKの古森重隆経営委員長は同日の会見で、こう強調した。
今回の不祥事は十七日に発覚。橋本会長は二十一日に辞意を表明した。これに対し古森委員長は「任期終了まで全力で対処を」とのコメントを発表。任期満了までの続投容認もにおわせていたが、視聴者からの抗議や批判は想像以上に強く、任期満了に伴う退任を認めれば批判が加速しかねないと判断したようだ。
経営委としては、断固たる姿勢を示すため橋本会長をいち早く罷免する選択肢もあったはずだ。一方で、経営委はNHKの管理・監督機関でもあり、今回の不祥事についても責任がないとは言い切れない。
民主党の二十三日の総務部門会議でも、経営委が対応策を発表していない点が批判された。「経営委は人ごとのようだ」「(法令順守の強化という経営委の)本来の責務を果たさず、責任放棄と受け取れる」など、その責任を追及する声が続出した。
経営委としてもNHK執行部に対し強くは出られない状況で、そのため任期満了による退任を容認する柔軟な対応でも、罷免する強硬な対応でもなく、橋本会長から出された辞表を議決して引責辞任させるという「折衷案」に落ち着いたとみられる。
経営委は二十四日、NHKの調査を不十分と指摘。NHKに再発防止策を検討する外部有識者の第三者委員会設置や職員研修の徹底、情報管理体制の構築など対策強化を指示したが、この日の会見では「経営委員の株取引は規制するのか」と逆に質問される始末。
最高意思決定機関の経営委も、執行部と同様に苦しい立場に立たされている。
経営委も責任取れ
服部孝章・立教大教授(メディア法)の話 NHK経営委員会が、任期満了日に橋本元一会長の辞任を了承したのは、単に「円満退職」としたくなかっただけ。インサイダー取引疑惑により、とてつもない負担がかかる福地茂雄次期会長の就任に向けての地ならしにすぎない。辞任させることが大事なのではなく、そもそも、NHKの最高意思決定機関として、経営委自体が何らかの責任を取るべきだ。
「なぜ株取引禁止 内規ないのか」テレ東社長
テレビ東京の島田昌幸社長は二十四日の定例会見で、NHK記者らによるインサイダー取引疑惑について、「どうして(株取引を禁止する)内規がなかったのか。NHKは報道倫理に相当気を使っていたと思うので、なぜ、そこが抜け落ちていたのか」と述べ、NHKのコンプライアンス体制に疑問を呈した。
NHK会長 7時間半“不在”に
NHKでは、海老沢勝二前会長が制作費着服に端を発する一連の不祥事で二〇〇五年に職を辞したが、その後を受けた橋本会長も不祥事が原因で辞任に追い込まれたことになる。
橋本会長はこの日午後、NHK内の記者クラブを訪れ、さばさばした表情で「お世話になりました」とあいさつ。しかし、その後の経営委では委員から、全容解明や再発防止策の策定を待たずに石村英二郎理事(報道担当)と畠山博治理事(コンプライアンス担当)の辞任を認めたことに対する批判が続出。任期の最後まで、経営委で責められることになった。
本来は二十五日に日付が変わるのをもって橋本会長から福地茂雄新会長にバトンタッチされるはずだったが、経営委で辞任が議決・承認された二十四日午後四時半から、福地新会長が就任する午前零時までの間、会長がいなくなる異例の事態に。その間、NHKの最高責任者は原田豊彦専務理事が務めた。
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