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マイクロソフト 最新OSに地デジ PC“テレビ化”加速
1月8日8時28分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
≪日本専用仕様≫
マイクロソフト日本法人(MS)がパソコン(PC)向け最新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ・ビスタ」に、日本専用仕様として地上デジタル放送視聴ソフトを2008年中に標準搭載することが7日、明らかになった。これまでPCメーカーが自前で開発していたソフトをMSが提供することで、地デジ対応PCの生産環境を整える。
MSは国内OS市場で約95%のシェアを占めており、同社の主力OSが地デジ対応になれば、PCの“テレビ化”が一気に進むことになる。
地デジ視聴機能は、ビスタの主力モデル「ホーム・プレミアム」などが持つ動画・音楽視聴機能「メディア・センター」に搭載される。これまで、PCで地デジ放送を視聴するには、チューナーやB−CASカードと呼ばれる不正コピーを防止する各種のハードウエアと、専用ソフトがあらかじめ搭載されている高機能機種を購入する必要があった。
≪価格下げも≫
ビスタに専用ソフトが標準搭載されれば、メーカーはソフト開発部分の手間が省けハードウエアだけを提供すればよくなり、端末の開発期間の短縮や価格の押し下げ効果が期待できる。MSが提供するソフトにはチャンネル選択時の番組表や、文字放送の表示機能などが搭載される予定。
調査会社のBCN(東京都文京区)によれば、国内のPC市場は06年1〜6月期が台数べースで前年同期比5・1%減、金額ベースも8・0%減と低迷した。市場が飽和状態になっているほか、若年層を中心にネットの閲覧やメールの送受信などを携帯電話だけで行うライフスタイルが定着しつつあり、PC需要の減少傾向に拍車をかけている。
≪市場活性化≫
需要の高い地デジ対応PCが低価格化すれば、低迷するPC市場の活性化にもつながる。
11年7月にテレビ放送が完全に地デジに移行することを受け、家電メーカーは地デジ対応テレビの販売に注力している。テレビをネット対応にするなど、PC市場への食い込みもねらっており、MSはPCの地デジ対応を本格化させることで、PCメーカーによる家電市場への“逆襲”を先導する構えだ。
MSのダレン・ヒューストン社長は「若年層を中心に、テレビでなくPC上で動画を視聴する傾向が広まっている」と述べ、動画閲覧端末としてのPCの地位が高まっていると指摘する。PCと携帯電話、家電の境目がますますあいまいになるなか、業界の“垣根”を越えた市場の争奪戦が加速しそうだ。
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最終更新:1月8日18時37分
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