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れんだいこのカンテラ時評352 【年初に当たっての著作権私考】
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投稿者 こげぱん 日時 2008 年 1 月 02 日 17:58:14: okIfuH5uFf.Lk
 

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れんだいこのカンテラ時評352 れんだいこ 2008/01/02 16:03

【年初に当たっての著作権私考】

 年初に当たって、どうしても突き崩さねば成らない著作権問題に関する私論を述べておく。著作権導入はたかだかこの百年来の事と思われるが、これによって人民大衆の文化享受と享楽が大きく制限されている傾向を危ぶまねばならないと思う。著作権なぞ無い時代の方が大らかで伸び伸びとした良い時代であった事を思い返さねばならないと思う。

 その後の人類史に於いて、歴史的必然性でもって著作権概念が登場し、それにも幾分か言い分があるとするなら、それをどの程度まで認めるのか、逆に言えばどこから先は認めないのかの仕切りをはっきりせねばならないと思う。実にこの点に於いて、無思想のまま著作権問題が野放しの放縦さを見せつつあるのが昨今の現象であり、次第に我々の首を絞めつつあるからして、故に断固として排斥せねばならぬと思っている。ならば、どこをどう整合させるべきか、これに回答しておかねばならぬ。漸く気づいた事を以下記し、世に訴えたいと思う。

 著作権法は本来、今日びの強権著作権論者の恣意的解釈とは別に或る抑制を効かしていた。こう弁えるべきである。但し、それが充分に法理論化されておらず、その為今日の如くな全域全方位の強権著作権論の跋扈を許す原因になっている。そこで、今からでも遅くない、本来はこのように仕切りすべきだったと提言してみたいと思う。

 著作権法はそもそも、著作権者の知的財産権を保護する為に制定されたものであるが、その適用範囲を、著作権者の権利を利用して商行為を為す版元及びその版本の卸し行為を為す者に対しての規制であり、これに対する相応の対価請求権を定めたものでは無かったか。「要通知、要承諾制」は、この限りに於いて、著作権者の権利を保全する為の条項ではなかったか。

 この範囲ではなるほど認められても良いのでは無かろうかと思われる。あるいは叉、改竄されない権利、引用元、出典元を明記する規制も叉然りで、認められるべきルールとマナーでは無かろうかと思われる。実際の著作権法はその他、「版元及びその版本」の多岐な種類について言及しており、それはそれで良いのではなかろうかと思われる。

 問題は、「商行為を為す版元及びその版本の卸し行為を為す者」を川上とすれば、その川下のエンドユーザーレベルでの利用ないしは費消についてまで著作権法が振り回されるべきであろうかということを吟味することにある。著作権法制定者はかの時、これは質が違う問題であると分別し、「川上規制、川下開放」の原理原則を打ち立てるべきではなかったか。この分立を明記しなかった事により「川上川下オール規制」の道筋が次第に敷かれていくことになったのではなかろうか。

 為に、著作権者の権利擁護とその業がそれぞれ担っている文化及び伝統の生育発展を歌い文句に始発しながら、両者が衝突し始めることになった。にも拘らず、この問題を解かぬままに著作権者の権利擁護のみが特化優先させられ、片肺飛行的著作権論が横行するようになっているのではなかろうか。しかしてこれは不都合なことではなかろうか。やはり、著作権者の権利を擁護しながら文化及び伝統の生育発展を期す同時的に遂行する道を模索すべきではなかろうか。

 具体的にどうすれば良いかを考えるのに、難しい事ではない。根本にして始発規制の「要通知、要承諾制」を川上段階に於いてのみ適用し、川下では不適用とすれば良いだけのことである。なぜなら、川下で著作権物が利用される事は、著作権者にとって望むべき事であり、ハウマッチと手を出すべき事では無いからである。ならば、川上と川中と川下をどう識別するかと云う事になるが、個別事例的に分別して行けば良かろう。そう難しい事ではない。それだけのことである。

 それと並行して、著作人格権的なものに対してはルールとマナー問題と分別し、正しい在り方を鼓吹しモデル化して行けば良かろう。これもそう難しい事ではない。しかるに、なぜこの弁えが為されず、むやみやたらな著作権強権適用が横行しつつあるのか。ここに、理論とは別の政治問題がある。そういう風に仕向けている良からぬグループの画策とこれに呼応する下司根性による識見不足があるだけのことである。

 問題をかく認識すれば既に半ば解けたも同然である。著作権商法の行き過ぎを掣肘し、野放図な著作権規制論者を一喝し、我々の著作権原則を確立し、その波動を押し広げればよい。知的所有権の享受と享楽の無規制世界を創出すれば良い。本音と建前が分裂し無い世界を牽引し、本音と建前の倒錯世界を撃って行けば良い。こう構えず、下手にかの悪質劣性な強権著作権法を学び過ぎると頭脳が破壊されよう。学んで却って馬鹿になるということである。そういう変な自称インテリが増え過ぎつつあるように思われる。

 れんだいこはこの風潮に竿を差す。著作権見直し元年の年にしたい。これを本年の抱負とする。

 2008.1.2日 れんだいこ拝
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れんだいこ 人生学院
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/

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