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2007年12月24日 (月)
NHK会長人事をめぐる不可解な報道
NHK会長人事が大詰めを迎えているが、これをめぐる最近の報道の中で見落とされている不可解な点を二つ、取り上げておきたい。
(その1)経営委員で名前も挙がっていない人物が有力候補と報道される怪
古森重隆NHK経営委員長は「意中の人」=福地茂雄氏を来たる25日の経営委員会で一気にNHK会長として決定する腹づもりのようだ。しかし、「NHK会長、福地氏を軸に調整」という報道を見て、「おや」と感じた。
というのも、古森氏は12月13日の経営委員会内の指名委員会で、「候補者のプロフィールを見てもわからない。自分の意中の候補者を次回25日の会合に連れてきて紹介する」と言っていた。これに対し、別の委員から「名前を挙げてほしい」と求められても「今は言えない」と拒んでいた。
ところが、古森氏が「意中の候補者」を経営委員会に連れてくる前に、その人物の名前が堂々と新聞紙上に掲載されたのである。これは、水面下の会長候補打診に関わっている人物、あるいは打診の模様を知る立場にある人物が「意中の人」の名前を報道陣にリークしたと考えるほかない。
私は複数のルートから、福地氏の名前が関係筋に打診され、了解を得たうえで報道に至ったという情報を得ている。
しかし、経営委員会では名前を伏せる一方で、次の会合を待たず、マスコミに福地氏の名前が伝わり、新聞紙上で大きく報道されるとあっては、他の経営委員を侮辱する不謹慎極まりない行為である。
(その2)総務省幹部の談話がなぜ消えたのか?
12月19日午後から夜にかけて、菅原明子、保ゆかりの両経営委員が古森氏の独断的非民主的な会長選びに抗議する記者会見を開いたニュースがネット上で飛び交った。私もWEBニュースに目を通していたところ、asahi com が19日20時41分付けで掲載した「『委員長は強引』NHK会長選び、経営委員が異例の抗議」という記事の中に次のような総務省幹部談があるのが目にとまった。
「両氏の主張を額面通りには受け取れないという見方もある。総務省幹部は『あの議事録は協力者なしに2人だけでは作れないだろう』とNHKの巻き返しを示唆。別の総務省関係者はあきれはてた表情で『くだらない内輪もめだ。だが、これで会長選びは白紙に戻ったのではないか』と語った。」(傍線は醍醐の追加)
しかし、総務省幹部のこの発言は行政府から独立した組織であるべきNHK経営委員会の審議に対する露骨な干渉以外の何物でもない。経営委員会内での自らの少数意見が古森委員長の記者ブリーフィングで無視され、「全会一致」などと報道された上に、会合の議事録の公表も拒否されたとあっては、両委員が経営委員会の実態を視聴者に伝えねばという思いに駆られたのは無理からぬことである。このような両委員の行動を「くだらない内輪もめ」などと揶揄する総務省関係者の言動こそ、あさましい低次元の嘲笑である。
ところが、上の記事を私が発見してから34分後の21時15分に、同じタイトルの記事を再度閲覧すると、下線部分が削除され、残りの部分だけが総務省関係者の談話として掲載されていた。翌日の『朝日新聞』でも当該個所は削除されまま掲載された。ちなみに、私は上記の二つの時刻現在の記事をどちらもコピーの上、保存している。
ネット上で掲載された記事の一部が紙面に掲載される時に削除されるのは珍しくない。しかし、ネット上でまだ30分程しか経たないうちに総務省幹部の経営委員会に対する露骨な干渉発言が削除されたのはどのようないきさつからだろうか?
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